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淫夢鉄道の夜
第2章 ヤリサーのリーダーだった男
「佐藤さんも霧幻橋を撮りに来られたのですか」

霧幻橋(むげんきょう)は鉄道オタクの間で人気になっている撮影スポットだった。

隠霧鉄道(いんむてつどう)に乗って1時間ほど行った山奥に萬湖(よろずこ)という湖がある。その湖に架かる400メートルほどの鉄道橋のことだ。正式名称は夢ノ元橋(ゆめのもとはし)という。

この橋は、高さが湖面からわずか5メートルしかなく、車輌が通るとまるで湖上を走っているように見える。それだけでも十分珍しい光景だが、紅葉の頃だけ天気のよい早朝に湖面に霧がかかることがある。赤や黄色に彩られた山々の中、霧が立ち込める湖の上を車輌が走る姿はこの世のものとは思えないほど美しく、幻想的なものになる。それがSNSで話題になり、いつからからか夢ノ元橋は「霧幻橋」と呼ばれるようになった。

「もちろん。今の時期にしか見られませんからね。ちょっと早いかもしれないけど、天気もいいみたいだし、ツイてれば明日の朝には見られるかも知れないと思ってやってきました」

佐藤が答えた。

「僕もです。紅葉も始まったようだし、もうそろそろ霧が出るんじゃないかなと思って。ちょうど仕事も一段落したところだったので思い切ってきました」

それから二人は、霧幻橋についての熱い思いを語り合った。夢中になって話しているうちにいつの間にかディーゼル車は出発していた。町中を抜け、山への坂を上っていく。
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