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満ちる満ちる満ち足りる
第7章 挟む幸子
居酒屋を出て松下と分かれる
ちょうど三原がガールズ達から解放されたところだった
二人は自然と並んで歩き出す
夜の街が煌めいている

「2人は付き合ってたの?」

松下と親しげにしていたからだろう
ガールズに囲まれていた三原が自分を見ていてくれたことにキュンとする

「いいえ、ただの噂ですよ」

実際寝てしまったことはあるがもう時効だろう

「そうなんだ。」

雨が降ってくる
三原が傘をさす
幸子も折り畳み傘を広げる

夜の繁華街を2人で歩く
幸子は幸せだった
ステディなんていらない
三原さんがいてくれれば
こうして肩を並べて歩いているだけで
それだけでいい

雨が強くなってくる
人通りもまばらになってきた

「三原さん。」

三原が幸子を見る
優しい眼差し
いつでも見守ってくれた優しい目
幸子は一大決心をする

「ホテル行きませんか。」

幸子は酔っているが気は確かだった
目の前の今自分が欲するものに正直になっただけ 

「、、、。」

三原が体ごと幸子の方を向く
素敵な目だなあ
こんな大胆な事を言った後も幸子は見惚れてしまうのであった

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