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冬雪記
第2章 調教

「さあ、奥さん…… 立ってもらおうか?」
竹蔵は言いながら縄の束を拾う。
亜由美は答えず、カーペットをからだの前で強く押さえたまま座り込んでいる。
心なしか亜由美は震えている。
「奥さん…… 立ってもらおうか?」
竹蔵は震える亜由美を見ながら口の端を上げる。
「何をするつもりなの……」
「分からないのかい? この縄で奥さんを縛り上げるのさ」
「嫌よ! そんな事させないわ! わたし、昇一と離婚するわ!」
「ほう、離婚ねぇ……」
「そうよ、だから、鎖を外して。お礼はするから……」
「そうだなぁ……」
竹蔵はにやりと笑う。
「離婚の話は旦那さんとしてくれ。わしにはどうする事も出来ない」
「だから、鎖を外して…… いえ、夫を、昇一を呼んで」
「旦那さんは、この別荘には居ないよ。仕事とかで帰って行った。戻ってくるのは、明日かな?」
「……そんな……」
「だから、わしが世話係だって言ってただろ?」
「じゃあ、鎖だけでも外して」
「そうしてやりたけどね、わしは鎖の鍵を持っていないんだ。旦那さんが鍵を持ったまんま出掛けたんでね」
亜由美はがっくりと項垂れた。
「それと、わしから言っておく。わしも旦那さんと同じ趣味を持っているんだよ。気の短さも、旦那さんといい勝負なんだ…… 分かるかい?」
竹蔵は亜由美の前に立った。
「さっさと立ちやがれってんだ! この雌豚がぁ!」
竹蔵は怒鳴ると、亜由美を蹴り飛ばした。
「きゃああ!」
亜由美は悲鳴を上げて床に転がった。
カーペットが床に転がる。
竹蔵はカーペットを手に取ると、それを部屋の中央に向かって放り投げた。
身を覆うものの無くなった亜由美は、慌てて起き上がると竹蔵に背を向けて座った。
竹蔵は言いながら縄の束を拾う。
亜由美は答えず、カーペットをからだの前で強く押さえたまま座り込んでいる。
心なしか亜由美は震えている。
「奥さん…… 立ってもらおうか?」
竹蔵は震える亜由美を見ながら口の端を上げる。
「何をするつもりなの……」
「分からないのかい? この縄で奥さんを縛り上げるのさ」
「嫌よ! そんな事させないわ! わたし、昇一と離婚するわ!」
「ほう、離婚ねぇ……」
「そうよ、だから、鎖を外して。お礼はするから……」
「そうだなぁ……」
竹蔵はにやりと笑う。
「離婚の話は旦那さんとしてくれ。わしにはどうする事も出来ない」
「だから、鎖を外して…… いえ、夫を、昇一を呼んで」
「旦那さんは、この別荘には居ないよ。仕事とかで帰って行った。戻ってくるのは、明日かな?」
「……そんな……」
「だから、わしが世話係だって言ってただろ?」
「じゃあ、鎖だけでも外して」
「そうしてやりたけどね、わしは鎖の鍵を持っていないんだ。旦那さんが鍵を持ったまんま出掛けたんでね」
亜由美はがっくりと項垂れた。
「それと、わしから言っておく。わしも旦那さんと同じ趣味を持っているんだよ。気の短さも、旦那さんといい勝負なんだ…… 分かるかい?」
竹蔵は亜由美の前に立った。
「さっさと立ちやがれってんだ! この雌豚がぁ!」
竹蔵は怒鳴ると、亜由美を蹴り飛ばした。
「きゃああ!」
亜由美は悲鳴を上げて床に転がった。
カーペットが床に転がる。
竹蔵はカーペットを手に取ると、それを部屋の中央に向かって放り投げた。
身を覆うものの無くなった亜由美は、慌てて起き上がると竹蔵に背を向けて座った。

