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夢魔の半生
第2章 公園
 一瞬親切な小父さんに失礼な事をしてしまったという後悔の念が浮かぶがそれはすぐに身体の奥深くからドロドロと湧き出る未知の得体の知れない感覚に呑み込まれてしまう。
 まるで瘧にかかったように肢体が震えだし握ったブランコの鎖がガチャガチャと耳障りな音を立てる。
 「どうしたの?一美ちゃん。」
 親切を装いながらブランコから降りて一美の前に座ると右手を一美の膝の上に乗せる。
 「アンっ!」
 小さな悲鳴を無視して太股を撫で上げながら手をスカートの中に侵入させていく。
 固く張りの有る肌の感触。児童特有の甘ったるい薫りに発情した雌独特の淫臭が微かに混じる。
 「なにこれ?小父さん、怖い。」
 胯間から溢れる未知の欲求に怯えながらもオシッコを我慢するみたいに膝を擦り合わせる。
 当然俺の手は二つの太股に挟まれ掌と甲其々に汗ばんだ肌が押し付けられる。
 「怖くなんかないよ。これは大人なら誰でも知ってる素敵な事なんだよ。」
 訳の解らないことを囁きながら太股を撫で続げながら徐々に奥へ奥へと進めて行く。
 「素敵な事?」
 「そう。これを知って皆立派な大人になるんだ。一美ちゃんはクラス、ううん学校中の誰よりも一番早く素敵な大人に近付いてるんだよ。」
 平素なら見知らぬ男に太股を撫でなれながらこんな事を言われれば大声で悲鳴を上げて逃げ出すかランドセルの防犯ブザーを鳴らすところだろうが俺の獣臭を嗅ぎ無理矢理幼い性欲を掻き立てられてる一美にまともな思考能力は残っていない。触られてる箇所からゾワゾワと背筋を蟻の大群でも這い上がるような異様な嫌悪感と快感が綯交ぜになった強烈な感覚が脳ミソを揺さぶり続ける。
 「素敵な大人。」
 まるで催眠術にかかったかのように虚ろに呟く一美の耳許に唇を近付け毒を流し続ける。
 「そうだよ。一美ちゃんのお母さんもこれを知って素敵な女の人になったんだよ。」
 「ママも?」
 「うん。ママが素敵なのはこれのお陰なんだよ。一美ちゃんも素敵になろうね。」
 囁きながら小さな貝殻みたいな耳にフッと細い息を吹き掛ける。
 「ハアァ~ン」
 一美の顎が上がり鼻に掛かった甘い声が漏れる。
 それを狙って指を一気に進めて指先にショーツを捕える。綿生地のそれは早くもしっとりと湿っている。
 10歳でも女は女だ。
 
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