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ノーサイドなんて知らない
第10章 幸せな時間
渡米した熊野さんのお兄様たちも、
あちらの生活がとても合っているらしくて、
日本に帰国するのは年末年始に一度程度だった。


私のマンションを、
そんな時に使って頂けるよう整えておいて、
「いつでも戻って来てくださいね?」と言うと、

「でも、あちらが快適だから。
メアリーさん達が遊びに来てね?」と優しくお義姉様は言って、
私の手をギュッと握ってくれた。


熊野さんのお兄様も、以前より饒舌で明るくなっていて、
何より、とても日焼けしていて、活発な雰囲気になっていた。


相変わらず、健(たける)さんは、
お義姉様のことが大好きで、
お二人が帰国した時は、
描いた絵を見せたり、
気に入っている本を一緒に読んだりしていた。


熊野さんのお父様、お兄様と熊野さんは、
そんな時は遅くまで書斎やリビングでお酒を飲みながら、
あれこれ話をしていることが多くて、
そのまま、熊野家の和室に泊まることもあった。


キッチンで、女性陣が楽しくお喋りをしながら料理をしていると、
大抵、その片隅のテーブルで、
子供達は絵を描いたり、
なんかのゲームをしていた。


男性陣の話の中には、
お兄様の処に、戸籍上だけで良いから、
健(たける)さんを養子にしたいということも出ていると、
熊野さんから聴いていた。


「長男を養子に」というのはどうかなと、
熊野さんのお父様が言っているようだったけど、
私には何となく理由は判った。


健(たける)さんの方が、
渉(わたる)さんより、
お兄様に性格や考え方が似ていて、
お義姉様にも懐いているから。


特にこの件は、
急ぐことでもないし、
絶対そうしたいということでもないし、
あくまで、歳を取った時の相続のこととかで、
必要になるかもしれないということだから。



アメリカでは、同性婚のカップルは、
普通に養子縁組してるけど、
やっぱり、他人じゃなくて、
身内と養子縁組したい。

それと、忙しすぎて、
とても子育ては出来ないから、
愛情たっぷりに、熊野さんと私に育てて貰って、
時々、会って、
可愛がらせて貰えれば、
それで充分!



そんなことを言ってくださった。



本当は、
一緒に住んだり、
子育てもしたいのかなと思ったりしたけど、
そのまま、言葉を受け止めておくことにした。



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