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ノーサイドなんて知らない
第2章 ラグビーなんて観たことない
…荷物持つのに、待っててくれたり、探してくれたの?
まさかね?
そんなことを思いながら、
キッチンで食材を整理しながら冷蔵庫やパントリーに入れる。
ストックされているモノもついでに確認して、
お水やトイレットペーパーのような消耗品をネットから注文する。
そして、まったりとしたボサノバをかけながら、
常備菜を作ってはタッパーに入れていく。
これは私の日曜日のルーティン。
フリーランスだと曜日感覚がなくなるから、
意識的に日曜日は常備菜を作る日にしていた。
仕事もしない。
一通りルーティンを終えて、
ミルクティーを淹れてベランダで飲んでぼんやりする。
サンルームにかけた洗濯物をピックアップして、
ソファでのんびり畳んで仕舞っていく。
熊野さんに借りた上下は、
無印の紙袋に入れてソファに置いておく。
夕方になると、
急激に気温が下がってくるのを感じて窓を閉めて行ってから、
夕食の仕込みをし始めた。
7時ぴったりに、
ドアのチャイムが鳴った。
慌てた玄関に行って、ドアを開けると、
ジャージではなくて、
ブルーのオックスフォードシャツにチノパン姿の、
多分、熊野さんが立っていた。
「早過ぎたかな?」という穏やかな声で、
本人確認が出来た。
「いいえ。
どうぞ中に…」と言うと、
「ありがとう」と笑った。
「あ…。
スリッパ、なくて…。
どうしよう?
これだと小さいですよね?」と自分のを脱いでみたら、
「んー。ちょっと無理かな?
靴下履いてるから、
このままでも良いかな?」と言われる。
考えたらお客様なんて、
ここに来ることはないし、
両親も日本を離れてかなり経ってたから、
自分の以外のスリッパ自体、
この家にはなかった。
ダイニングまで案内して振り返ると、
「お招きありがとう」と言って、
とても素敵なピンク色の薔薇を一輪と、
ワインらしきモノが入っている長細い紙袋を渡してくれた。
「可愛い!
ありがとうございます」と言って、
薔薇を受け取ると、香りを嗅いだ。
「イヴ・ピアッジェですね?
良い香り…」
「えっ?
それ、名前?
難しいな。
色とカタチと香りで選んだから」と顎髭を掻いた。
まさかね?
そんなことを思いながら、
キッチンで食材を整理しながら冷蔵庫やパントリーに入れる。
ストックされているモノもついでに確認して、
お水やトイレットペーパーのような消耗品をネットから注文する。
そして、まったりとしたボサノバをかけながら、
常備菜を作ってはタッパーに入れていく。
これは私の日曜日のルーティン。
フリーランスだと曜日感覚がなくなるから、
意識的に日曜日は常備菜を作る日にしていた。
仕事もしない。
一通りルーティンを終えて、
ミルクティーを淹れてベランダで飲んでぼんやりする。
サンルームにかけた洗濯物をピックアップして、
ソファでのんびり畳んで仕舞っていく。
熊野さんに借りた上下は、
無印の紙袋に入れてソファに置いておく。
夕方になると、
急激に気温が下がってくるのを感じて窓を閉めて行ってから、
夕食の仕込みをし始めた。
7時ぴったりに、
ドアのチャイムが鳴った。
慌てた玄関に行って、ドアを開けると、
ジャージではなくて、
ブルーのオックスフォードシャツにチノパン姿の、
多分、熊野さんが立っていた。
「早過ぎたかな?」という穏やかな声で、
本人確認が出来た。
「いいえ。
どうぞ中に…」と言うと、
「ありがとう」と笑った。
「あ…。
スリッパ、なくて…。
どうしよう?
これだと小さいですよね?」と自分のを脱いでみたら、
「んー。ちょっと無理かな?
靴下履いてるから、
このままでも良いかな?」と言われる。
考えたらお客様なんて、
ここに来ることはないし、
両親も日本を離れてかなり経ってたから、
自分の以外のスリッパ自体、
この家にはなかった。
ダイニングまで案内して振り返ると、
「お招きありがとう」と言って、
とても素敵なピンク色の薔薇を一輪と、
ワインらしきモノが入っている長細い紙袋を渡してくれた。
「可愛い!
ありがとうございます」と言って、
薔薇を受け取ると、香りを嗅いだ。
「イヴ・ピアッジェですね?
良い香り…」
「えっ?
それ、名前?
難しいな。
色とカタチと香りで選んだから」と顎髭を掻いた。