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ノーサイドなんて知らない
第2章 ラグビーなんて観たことない
「ワインは、開けるモノが…。
探せばあるかな?
開けたこと、ないです。
冷やすモノは確かあったかな。
どうしましょう?」

「あ、持ってきたから大丈夫」と、
チノパンのポケットからソムリエナイフを出した。

「赤だから、常温で大丈夫だよ?」

「デキャンタは要りますか?」

「そのままで良いんじゃないかな?
洗うの、面倒でしょ?」

「じゃあ、座っててくださいね?
お料理、運びます」

「手伝うよ」

「でも…今日は一宿一飯ですから!」と言うと、
「じゃあ、座らせて貰うね?」と笑った。


食器棚から、全く使う事もないワイングラスを出して、
洗って丁寧に拭いて、まずはテーブルに運ぶ。


「なんか、良いグラスだね。
割らないように気をつけよう」


サラダとミネストローネ、
軽く温めたパンを運ぶ。

「ハンバーグも運んじゃいますか?」と訊くと、
「うんうん。
そうしないと、茉莉(まり)さん、
座れないでしょ?」と言われて、
「えっ?」と小さい声を出してしまう。

「でも、冷めちゃうから、
やっぱりこっちを食べてから運びますね?」と言って、
リーデルのジュース用のグラスに水を入れて持っていった。


家で誰かと食事をするなんて、
初めてのことで、
なんだか緊張してしまいながら、
2人で「いただきます」と手を合わせて声を出すと、
思わず笑ってしまった。


「スープもサラダも、
美味しいね。
パンは何処のやつ?」

「えっと、焼きました」

「えっ?
自分で?
凄いな」と言いながらモリモリ食べる。

私の倍くらいの早さなので、
びっくりしてしまう。


「ハンバーグ、持ってきますね?」

「じゃあ、ワイン開けるね?」と、
熊野さんが立ち上がる。


キッチンで温めたお皿に、
ハンバーグとカリカリに皮を焼いた若鶏のグリル、
温野菜、マッシュドポテトを盛り付けて、
ハンバーグにはデミグラスソースをかける。


「なにこれ?
なんかお店みたいだよ?」と言われて、
恥ずかしくなってしまう。


「あの…温かいうちにどうぞ?」と言うと、
ワインをグラスに注いでくれて、
エア乾杯して一口飲んでから、
改めて食事を再開した。
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