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ノーサイドなんて知らない
第4章 あちこちに波及するけど、大丈夫かな?
熊野さんのご両親様は、とても温かい方で、
安心してリラックスして過ごせた。

勿論、お顔は覚えられないけど、
温かい空気感、優しい声、気遣うような仕草の全てを心に刻み込んだ。

帰りに近くのスーパーに立ち寄った。

熊野さんは薬局でゴソゴソと買い物をするので、
顔が紅くなってしまう。
基礎体温計も買ってくれてた。

食材も買って、駐車場で車に積んでいると、
羽田に居たらしい記者さん達が近付いてきた。

「熊野さん、やっぱり彼女さんですよね?
一緒に住んでるんですか?」

声を聴いて、本人確認をする。


熊野さんが私を庇うようにしてくれるけど、
苛つくのを感じた。
私は腕をそっと掴んで、
熊野さんに声を掛けてみた。


「記者さん達もお仕事だから、
やむを得ず、されてるんじゃないかしら?」

そして、記者さん達の方を向いて、
ゆっくり話をする。

「あの…私は一般人なので、
写真は撮られたくないですし、
追い掛けられるの、怖いです。
お2人も、ご家族とか、大切な方が、
こうやって知らない方に追い掛けられたり写真撮られること、
想像してみてください。
ね?
それ、怖いでしょ?
熊野さんだって、
スポーツ選手だからといって、
私生活まで追い掛けられるなんて、
どうなんでしょう?
どうせなら、試合とか練習でグラウンドの上に居る時に、
カッコいいところを撮って頂けませんか?
何かあったら、会社の広報さんが、
会見の場とかも作ってくださると思いますし。
私が言っていること、おかしいですか?」と言うと、
記者さん達は顔を合わせて、
カメラマンさんはカメラを持つ手を降ろしてくれた。


「あ、お名刺、頂けませんか?
大変申し訳ございませんが、
どうしても記事にされるというのなら、
内容を拝見した上で法的手段を取らせていただくこともあります。
報道の自由と仰るなら、
こちらはプライバシーを侵害されないこと、
日本国憲法で守られてますから」
と言うと、記者さんは名刺を渡してくれる。

社名と名前を声に出して、
記憶していく。


「あ、カメラマンさんも、
お名刺ください」と言うと、
フリーランスなのか、社名のない個人名の名刺を出される。

同じように名前を声に出して、
「あの、お声を聴かせていただけますか?」と言うと、
少しぶっきらぼうな調子で、
名前を名乗ってくれた。

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