この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ノーサイドなんて知らない
第6章 引退、結婚とパパラッチさん問題
その雑誌の記事がきっかけで、
その日からのテレビのワイドショーの内容が、
これまでと変わってきたと、熊野さんが言った。


引退について批判的なことばかり言われていたけど、
膝の故障などを考えると引退やむなしとなり、
大学への復学も人生設計として前向きだと言われるようになったらしい。

そして、その方向転換に、
私の存在が大きいのではと言われていて、
どんな人なのか注目されているそうだ。


そのせいなのか、
自宅周辺に取材をしようとする人が押し掛けるようになった。

それで、お買い物やお散歩に出ることも難しくなって、
車で外出せざるを得なくなった。

それでも、
車を止めようと車の前に出て来たり、
車のボディを叩きながら詰め寄る人が出て、
カメラを向けられる。

バイクで追いかけられて、
信号待ちの度に、横や斜め前から写真を撮られることもあった。


私たちだけでなく、
熊野さんのご実家、
チームの方の処にも『取材』と言いながら人が来るようになっていた。

大学内の教会にまでそういう人が来たと知って、
なんとか出来ないか、弁護士さんに相談することにまでなった。


そして、内容証明で、
放送局、スポーツ新聞社、雑誌を出している出版社に、
取材自粛のお願いを出してみたけど、
それすらネタにされているという状況になった。


そして、その後も、
今度はフリーランスらしいカメラマンたちに追い掛けられるようになる。


オフシーズンとはいえ、
チームの方にご迷惑をお掛けするのも辛くて、
どうしようかという話をかなりして、
「結婚式後に記者会見をするので、
追いかけ回すのは辞めてください」と、
私を庇いながら車から降りて熊野さんが頭を下げたりした。


その日をきっかけに、
執拗な取材を一般人になった熊野さんと、
元々一般人の私、
更にその家族や元チームメイトにまでしていることに対する批判が多くなったようで、
有難いことにパッタリと執拗な取材はなくなった。

有名芸能人カップルの不倫だか破局だかに注目が集まったおかげもあったようだった。


お陰で、月が変わった6月になると、
2人でのんびり買い物に出掛けたり、
結婚式の準備も出来るようになった。
/113ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ