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ノーサイドなんて知らない
第1章 ジェントルマン(クマ)との出会い
「ホントは、ヤバかったんだよね?
ほら、えっと、ブラとかしてないよね?
柔らかくて危うく襲いそうだった。
試合で疲れてなかったら、危なかったよ」と言われて、
ビクッとして震えてしまう。


「いや、ウソウソ。
冗談だよ。
ごめん、揶揄って…」と言われる。


…やだ、馬鹿みたい。
自意識過剰なオンナみたい。
なんか恥ずかしい。


「あの…一宿一飯の恩義ということで…、
朝ご飯作りますね?」と言ってみたけど、
「食材、ないから無理じゃないかな?」と言われてしまう。


「じゃあさ、のんびり歩いて、
外のカフェに歩いてなんか食べに行く?」


「でも、この格好では…」と言うと、
「じゃあ、何か買ってきてあげる。
アレルギーとかある?」

首を横に振ると、
熊野さんは身体を起こして笑うと、
「まだ、横になってて?
昨日、本当に苦しそうだったから、
あんまり寝てないんじゃない?」と言うと、
そのまま部屋を出て行ってしまった。


ポツンと残されてしまったけど、
なんか、横になっているのもどうかなと思って起き上がった。

ベッドメイキングをしてから、
周りを見回す。

私の部屋より狭い間取りだけど、
モノは少なくてすっきり片付いている。


取り敢えず、ソファに座ってぼんやりしながら、
熊野さんの顔を思い出そうとしてみたけど、
やっぱり思い出せない。


私はバッグから手帳とは別にいつも入れている小さなノートを取り出して、
新しいページにフリクションを使ってメモを始める。


※※※※※※※※※※※

熊野 薫さん
男性
年齢 ? 多分かなり歳下
クマみたい
顎髭
眼鏡なし
身長 185から190くらい?凄く大きい。
体型 ガッシリしている
声 低くて落ち着いてて優しい
喋り方 ゆっくり
一人称は俺
試合って何?

※※※※※※※※※※※



カチャっと鍵が回される音がしたので、
ノートを慌てて戻した。

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