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ノーサイドなんて知らない
第9章 それぞれの想い
熊野さんのお兄様の家に行った時のことだった。

家具なんかも見せて頂いて、
引っ越しさせて頂いた後、
レイアウトなんかをどうしようかという相談をしていた時に、
急にお義姉様が熊野さんに言った。


「ねえ?
ちゃんと愛してるって言って、
セックスしてる?」


熊野さんは飲んでいたお茶が気管に入ってしまったみたいで、
顔を真っ赤にしながら咳き込むので、
慌てて健(たける)さんをお義姉様に預けて、
背中を叩いた。


暫くして落ち着いた処で、
「びっくりした。
苦しくて死ぬかと思った」という熊野さん。

熊野さんのお兄様も、
「そうだよ。
唐突になんなの?」と、お義姉様を軽く嗜めるような声を出した。


「あら、ごめんなさい。
ほら、今は襖一枚のお部屋に同居してるから、
ご両親様に遠慮して、
そういうこと、出来てないのかなって思って。
でも、それって、
すごく不安になるのよ?
男の人は、外で仕事してるし、
気遣ってるつもりかもしれないけど。
私もね。
仕事してるから気持ちは紛れるけど、
そういうことがないと…。
私に飽きちゃったのかなとか、
もう気持ちが冷めてしまったのかなとか、
他に好きなヒトが出来たのかなとか、
結構、悩むことあるもの」
と、
私の気持ちを代弁するように言ってくださる。


「いやいや、
僕は浮気はしないよ?」と、
生真面目な顔でお兄様が言う。

「ほら、あんまりしつこくすると、
痛くないかなとか…。
いや、何言ってんだ?」と顎を掻いている。

それを聴いて、
お義姉様は耳を紅くして少し俯いたのが、
とても可愛らしく感じた。


熊野さんも、
「ほら、声とか出ちゃうからさ。
そりゃ、ちょっと親の手前…。
それに、お腹の傷とかも、ずっと痛々しくて。
でも、ちゃんと毎日、
キスしてハグして『愛してる』って言ってるよ。
勿論、浮気なんてしない。
茉莉(めあり)が世界で一番可愛いからさ」と、
真剣な顔で言う。


私も耳が紅くなってるのを感じる。


「早くこっちに引っ越してきて、
毎晩抱いてあげてね?
私も、病院で、可愛い看護婦さんとかに囲まれてるのを想像して、
ピリピリしたり、落ち込んだりしてたもの。
メアリーさんだってそうでしょ?
大学とかには、女子もたくさん居るし、
医大生ってモテるものね?」とお義姉様がウィンクするので、
私は思わず大きく頷いた。
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