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芦屋洋館秘話 ハウスメイドの献身ご奉仕
第2章  ハウスメイド 涼子

 (回想シーン5)
・・・そしてこの洋館に入って3ヶ月後の6月中旬、いよいよその日がやってきたのだった。昼下がり、私が自室で休んでいると、百合子さんが大きなダンボール箱を抱えて入ってこられた。

 「今朝、陽一様からご相談がありましてね。今日から夜のお茶出しには、涼子さんお一人で入ってもらうことにしますから。・・・心配しなくても大丈夫よ。3月から今まで、涼子さんが徐々にお仕事に慣れるのを見ていて下さったほどお優しい方ですからね。お部屋に入った後は、何事も仰られる通りにしていれば、大事にしていただけますからね。」 と言って、段ボール箱を開けた。

 「これは私からのプレゼント。下着やパジャマ、ネグリジェなどなど。かわいいデザインのものから、少し大人っぽいものまで用意しましたよ。ご主人様のお部屋に入る時に使ってね。洗面所のキャビネットの整理を教えた時に、一番下の引き出しは空けておくようにと言ったでしょう。そこにここから下着を何セットかと、パジャマ、ネグリジェを入れておくんですよ。化粧品やヘアバンドなんかも一緒にね。それと、お部屋に伺う前には必ずシャワーと歯磨きよ。」

 私は鼓動が高まるのをはっきりと感じながら、それでも、どの下着を使えばいいか困って百合子さんにアドバイスを求めたのだった。 「まずは自分の好みでいいのよ。何事も、ご主人様がまた何かお望みのことがあれば、それからお応えすればいいの。」
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