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芦屋洋館秘話 ハウスメイドの献身ご奉仕
第4章  当主後継者 慶一

 涼子と有香は、夕食会の仕度と給仕に慌ただしく立ち回っていたので、二人が慶一とゆっくり対面したのは、来客を見送った後、陽一の書斎にお茶を出した時だった。ソファーの両端にゆったり腰を沈めた陽一と慶一の、それぞれの側のサイドテーブルに、有香が京焼の茶碗を置き、涼子が泡瓶に煎茶を入れて注いでから、二人は膝をついて控えた。

 陽一がにこやかに話を切り出した。 「今日は、この洋館に慶一君を迎えた記念すべき日になり、とても嬉しいよ。人の目に触れる所では立場をわきまえた振る舞いをしないといけないが、この部屋では、私と涼子さんは慶一君の実父母だ。涼子さん、慶一君を愛育院に預けて以来、よく辛抱してくれたね。・・・慶一君、お母さんと呼んであげてくれないか。」

 慶一は真直ぐ涼子を見て、 「お母さん、僕も嬉しいです。愛育院の行事の時に、青山家からお手伝いに来てくれていた人だと、お顔は覚えていたのですが、シンガポールで社長、いやお父さんから聞いた時には、本当に驚きました。表向きは青山家の<しきたり>がありますが、どういう形でも、僕はお母さんのことを大切にしていきますから。」 と話しかけた。

 涼子は顔を手で覆って号泣した。とぎれとぎれに、 「立派に・・・成長されて・・・」 と言うのが精一杯だった。横で有香も、もらい泣きしていた。

 陽一は、満足そうに頷きながら続けた。 「これからは、家の中でいつでも時間をとって話ができるから。涼子さん、良かったね。・・・ところで、有香さんも、慶一君とは久しぶりだね。」
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