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芦屋洋館秘話 ハウスメイドの献身ご奉仕
第4章 当主後継者 慶一

「有り難いお言葉をいただいて、嬉しゅうございます。・・・それでは、今夜から身の回りのお世話をさせていただきますね。まずお風呂の仕度をして参ります。」 有香は、寝室の奥につながる洗面室で湯張りのスイッチを押すと、キャビネットからパジャマや下着を取り出し、寝室に戻った。
「ご主人様、今日はこのパジャマでよろしいですか。衣類は、シンガポールから送られてきたものに、冬物などは私の方で取り敢えずのものを買い足して、クローゼットや洗面室のキャビネットに一通り整理して入れてございます。勝手が分からないことは、またお申し付け下さい。」
「ハウスメイドが居るというのは、こういうことなんですね。少し照れくさいけど慣れていかないとね。とにかく、パジャマはそれでいいです。」
有香は、パジャマと下着をベッドカバーの上に並べ、そこに投げ出されていたスーツの上着を手に取って再び洗面室に戻った。上着をローンドリーケースに入れると、手早く服を脱ぎ、キャビネットの最下段左側の引き出しからバンスクリップを取り出して髪を上げ、エプロンを腰に巻いてから正座し、寝室の慶一を呼んだ。
「ご主人様、こちらへどうぞ。」 洗面室に入った慶一は、一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに真顔で有香に話しかけた。「有香さん、そのエプロン、エロチックに見えるけど、アザを隠しているんだね。」
「ご存知だったのですか。ご当主様はお優しい方で、コンプレックスがあると申し上げると、このようにしなさいと・・・。」 有香は伏せ目がちに答えた。

