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芦屋洋館秘話 ハウスメイドの献身ご奉仕
第5章 ハウスメイド 志保

有香は、部屋に用意してあった白シャツに黒のタイトなミニスカートとニーハイソックス、白の腰巻きエプロン、ラウンドトゥー・ローヒールの黒いパンプスに全て着替えさせ、家事のあらましを話しながら、洋館内を案内した。慶一の寝室の掃除やベッドメイクの手順を教えた時に、洗面室のキャビネットの最下段右側の引き出しには、自分の化粧品や下着、ヘアバンドなどを入れておくように言うと、志保は、寝室でのご奉仕を具体的に想像したのか、唇を固く噛んだ。
2階の陽一の書斎を掃除中だった涼子は、志保の手を取って、 「よく来てくれました。ご当主様も帰国を楽しみにされてましたよ。」 と、にこやかに言った。コックさんや庭師さんなど、他の使用人たちも、新しいハウスメイドを笑顔と気さくな挨拶で歓迎した。
☆
その日の夕刻、有香と志保は玄関に並んで、慶一の帰宅を出迎えた。有香が両手を腹前に揃えて深くお辞儀をし、 「お帰りなさいませ、ご主人様。」 と挨拶するのを見て、志保はあわてて同じ仕草と挨拶を真似た。そのほほえましい様子を見ながら、志保と視線が合った慶一は、 「よく来てくれたね。」と短く言って微笑んだ。有香は 「ご当主様のお帰りが少し遅れますので、夕食までしばらくお部屋でお休み下さい。ご用意ができましたらお知らせします。」 と言って、志保に、慶一の寝室にご一緒して着替えのお世話をするように言った。

