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私じゃなくても
第2章 溢れる涙
その翌日

俺は
いわゆる昼勤で
朝7時から19時までの勤務やった。

19時半頃帰宅したんやけど
それからさっと汗を流し
俺はワンちゃんの部屋の玄関を
ノックした。

チャイルドシートの相談のためや。

「夜遅くにすみません」

「いえ、昨日はありがとうございました」

ワンちゃんは
千華ちゃんを抱いたまま
ドアを開けてくれた。
千華ちゃんは機嫌がよさそうや。
けど
ワンちゃんは…
ちょっと疲れてるみたいやった。

「千華ちゃん、どうですか?」

「熱もすっかり下がって」

「あーよかったぁ。
あ、せや
チャイルドシートなんやけど
明日の日中外してもいいですか?
これから出かけなあかんので」

「あ、はい。
私はいつでも」

ワンちゃんは
そう言って微笑んでたけど
やっぱりなんや元気がない。
寝不足なんやろうか……。

「じゃあ…明日」

「はい」
 
「じゃあ……また」

「はい。
ありがとうございました」

「じゃあ…」

元気のないワンちゃんが気になって
なんか言おうとしたけど
なんて言えばええのか分からず
俺は
後ろ髪を引かれるようにして
ドアを閉めた。

それから俺は
同僚との飲み会へと出かけたんやけど
やっぱりずっと
ワンちゃんが気になって仕方がない。
昨日の夜
ベランダでため息もついてたしな…。
体調が悪いわけやなかったら
ええねんけど。

と、ワンちゃんが頭から離れへんまま
飲み会を過ごした俺は
いつもより早めに同僚と別れて
社宅へ帰ることにした。

早う帰ったところで
なんもでけへんのやけど。


実は
俺は酔うと必ずやってしまう
ルーティンがある。

それは
コンビニに行って
たこ焼きを買うことや。

腹一杯でも酒を飲むと
ついやってしまうねんな…。

と、いつものルーティンをこなし
社宅まで戻ると
俺は社宅裏の駐車場へと向かった。
車の中に作業着入れたままにしてることを思い出したからなんやけど……

あれ?
誰か…おる?

この社宅の駐車場の奥には
小さな公園があるんやけど
そのベンチに人影が見える。

こんな遅くに?

ちょっと気になって
ゆっくりと公園に近づくと
なんとそこには
千華ちゃんを抱いたワンちゃんが
座っていた。

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