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私じゃなくても
第3章 友達のライン
「さ、でけたで。
これで大丈夫や」
「ほんと、ありがとうございました」
「ええって。
彼女おらんから暇してんねん」
「彼女さん、いないの?」
「残念ながら。
せやから
また車必要やったら
いつでも言うてな」
「いえ、ほんと、タクシーで」
また
そうやって
一人で頑張ろうとして…。
「あかんあかん。
もっと頼むん上手にならんと」
「あ……はい」
するとワンちゃんは
また前髪をちょちょっと触った。
癖なんやなぁ。
可愛らしい。
「あ、せや
奥村さん
今日は何時頃帰りですか?
俺、まだ奥村さんに挨拶してないから」
「今日は夜だそうです」
「そぉか…夜勤で
入れ違いになってまうなぁ」
というわけで
俺は奥村さんに挨拶でけんまま
その日は夜勤へと出かけ
次の日の朝帰宅。
それからは爆睡で
目が覚めたのは
15時頃やった。
よう寝たな…
あ、せや
今日は土曜日やから
奥村さん家におるやろうな。
もうちょっとしたら
挨拶行っとこか。
と、布団から出て
外の空気を吸おうと
ベランダに出ると
駐車場にちょうど一台の車が
入ってきた。
あ!
奥村さんの車や!
ということは
運転してるのは奥村さん。
せやけどなぜか
停まった車から出て来たのは
千華ちゃんを抱いたワンちゃんだけ。
さらに
ワンちゃんは買ってきた荷物も持って
無茶苦茶大変そうや。
早う奥村さん
荷物持ってやれよ…
と、心の中で呟いてると
え?嘘やろ?!
なんと
奥村さんは車から降りんまま
また車は走り出し
駐車場から出て行ってしもうたんや。
おい、ちょっと待てよ!
出かけてもかまへんけど
荷物持ってったれよ!
くそっ。
その次の瞬間
奥村さんの車を見て
なんやイラっとした俺は
考える間もなく
勢いよく部屋を飛び出し
階段を駆け下りていた。
これで大丈夫や」
「ほんと、ありがとうございました」
「ええって。
彼女おらんから暇してんねん」
「彼女さん、いないの?」
「残念ながら。
せやから
また車必要やったら
いつでも言うてな」
「いえ、ほんと、タクシーで」
また
そうやって
一人で頑張ろうとして…。
「あかんあかん。
もっと頼むん上手にならんと」
「あ……はい」
するとワンちゃんは
また前髪をちょちょっと触った。
癖なんやなぁ。
可愛らしい。
「あ、せや
奥村さん
今日は何時頃帰りですか?
俺、まだ奥村さんに挨拶してないから」
「今日は夜だそうです」
「そぉか…夜勤で
入れ違いになってまうなぁ」
というわけで
俺は奥村さんに挨拶でけんまま
その日は夜勤へと出かけ
次の日の朝帰宅。
それからは爆睡で
目が覚めたのは
15時頃やった。
よう寝たな…
あ、せや
今日は土曜日やから
奥村さん家におるやろうな。
もうちょっとしたら
挨拶行っとこか。
と、布団から出て
外の空気を吸おうと
ベランダに出ると
駐車場にちょうど一台の車が
入ってきた。
あ!
奥村さんの車や!
ということは
運転してるのは奥村さん。
せやけどなぜか
停まった車から出て来たのは
千華ちゃんを抱いたワンちゃんだけ。
さらに
ワンちゃんは買ってきた荷物も持って
無茶苦茶大変そうや。
早う奥村さん
荷物持ってやれよ…
と、心の中で呟いてると
え?嘘やろ?!
なんと
奥村さんは車から降りんまま
また車は走り出し
駐車場から出て行ってしもうたんや。
おい、ちょっと待てよ!
出かけてもかまへんけど
荷物持ってったれよ!
くそっ。
その次の瞬間
奥村さんの車を見て
なんやイラっとした俺は
考える間もなく
勢いよく部屋を飛び出し
階段を駆け下りていた。