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私じゃなくても
第3章 友達のライン
幸い
ワンちゃんは
まだ階段を数段上がっただけやった。
「あ、早瀬さん、こんにちは」
「あーあかんあかん。
危ないから」
「え?」
俺は
挨拶もせず
ワンちゃんの荷物に手を伸ばした。
「だ、大丈夫です」
「コケたらどないすんねん。
千華ちゃんケガするやろ」
そういうと
ワンちゃんは黙って
その荷物を俺に渡してくれたんやけど
その荷物は結構重くて
俺はまた
勝手にイラついてしまった。
「お出かけだったんですよね。
すみません」
なんやイラついて
黙ったまま階段を上がってたんやけど
その俺の後ろから
ワンちゃんの
申し訳無さそうにする声が聞こえて
俺は我に返った。
何、イラついてんねん。
ワンちゃんが
悪いわけやないのに……と。
「出かけはせんのやけど
ベランダから
ちょうど荷物持ってる
奥村さんが見えたんで」
「えっ…」
あー…やってもうた。
わざわざ来たとか言うたら
ワンちゃん遠慮するやろうから
言わん方が良かったのに。
そう思うた俺は
ワンちゃんから
また「すみません」
という言葉がでんように
こっちからガンガン喋りかけた。
「重そうやったから。
けど持ったら
ほんまに重いから
びっくりしたわー。
あ、せや
奥村さん今日何時頃やったら
おるんやろうか。
なんや今日寝坊してしもて
さっきまで寝てて」
「あ、えっと
晩御飯は家で食べるから
そのくらいの時間には」
「わかった。
ほな……その頃ピンポンするわ。
よし、着いたで。
千華ちゃん
またな〜」
「あ、早瀬さん」
「ん?」
「いえ、いつも」
「えーねん、えーねん。
お節介でごめんな?
じゃ!」
ガチャン。
ふーーっ。
玄関の中に入ると
俺は大きなため息をついて
苦笑いを浮かべた。
ワンちゃんに
あやまらせえへんようにすんの
なかなか大変やなぁ
…と。
ワンちゃんは
まだ階段を数段上がっただけやった。
「あ、早瀬さん、こんにちは」
「あーあかんあかん。
危ないから」
「え?」
俺は
挨拶もせず
ワンちゃんの荷物に手を伸ばした。
「だ、大丈夫です」
「コケたらどないすんねん。
千華ちゃんケガするやろ」
そういうと
ワンちゃんは黙って
その荷物を俺に渡してくれたんやけど
その荷物は結構重くて
俺はまた
勝手にイラついてしまった。
「お出かけだったんですよね。
すみません」
なんやイラついて
黙ったまま階段を上がってたんやけど
その俺の後ろから
ワンちゃんの
申し訳無さそうにする声が聞こえて
俺は我に返った。
何、イラついてんねん。
ワンちゃんが
悪いわけやないのに……と。
「出かけはせんのやけど
ベランダから
ちょうど荷物持ってる
奥村さんが見えたんで」
「えっ…」
あー…やってもうた。
わざわざ来たとか言うたら
ワンちゃん遠慮するやろうから
言わん方が良かったのに。
そう思うた俺は
ワンちゃんから
また「すみません」
という言葉がでんように
こっちからガンガン喋りかけた。
「重そうやったから。
けど持ったら
ほんまに重いから
びっくりしたわー。
あ、せや
奥村さん今日何時頃やったら
おるんやろうか。
なんや今日寝坊してしもて
さっきまで寝てて」
「あ、えっと
晩御飯は家で食べるから
そのくらいの時間には」
「わかった。
ほな……その頃ピンポンするわ。
よし、着いたで。
千華ちゃん
またな〜」
「あ、早瀬さん」
「ん?」
「いえ、いつも」
「えーねん、えーねん。
お節介でごめんな?
じゃ!」
ガチャン。
ふーーっ。
玄関の中に入ると
俺は大きなため息をついて
苦笑いを浮かべた。
ワンちゃんに
あやまらせえへんようにすんの
なかなか大変やなぁ
…と。