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私じゃなくても
第3章 友達のライン
「え?」

目が覚めて隣を見ると
スヤスヤ眠っている千華。
そして
少し不満そうな声のタカくん。

「あ、ごめんね。
寝ちゃってた」

「いいよなー
いつでも寝られるとか」

えっ……

その言葉が胸に刺さったけど
私は急いで起き上がり
眠っている千華を
そーっと抱き上げた。

だって
タカくんが忙しいのは
理解してるし
『いつでも』ではないにしても
昼間にだって
眠る時間があるのは間違いないから。

するとタカくんは

「千華おやすみー」

と、小声で千華に話しかけた。

タカくんは
もう眠ってしまうらしい。
出張で疲れてるから
仕方ないよね。
明日はゴルフだし。

「おやすみ」

「あ、明日早いから」

「あ、うん、わかってる。
ゴルフだよね」

それから
私は千華を抱いたまま寝室を出て
リビングへと戻り
テーブルの上を見て
唖然とした。

タカくんが食べたあとの食器は
そのままで
私の分の食事もそのまま。
ラップさえかかってなくて
とにかく……
全てがそのままだった。

はぁ……
私、お風呂にもはいってないのに。

忙しいのはわかってるけど
もう少し
手伝ってくれたらいいのに。

心の中で愚痴を呟くと
私は千華を
リビング脇にある和室の
ベビーベットに寝かせ
畳の上に腰を下ろした。

…なんか…
疲れちゃった。

台所の片付けは
明日でいいかな…
今からやると
音がうるさくて
千華が起きちゃうから。

でも
晩御飯は
今のうちに食べておかないと…

と、腰を上げようとした瞬間
ベビーベットの寝心地が悪かったのか
千華が泣き始めてしまった。

「千華〜、どうしたの〜?
パパ寝てるから
泣かないでね〜」

タカくんは
明日早起きだから
寝かせてあげないと。

それから私は
千華のオムツを変え
千華を抱っこしたりしながら
冷めてしまった料理を
少し食べ

そしてまた
授乳をし……

お布団を敷く
気力もなくなり

千華がベビーベットで
寝息を立てたのを確認すると

そのまま
畳の上に寝転がり

そして

そのまま
重くてたまらない瞼を閉じた。


タカくんが

居ても

居なくても


大変だ……


そう思いながら。

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