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ハーレムに咲く華達
第4章 フロリーナ
そしてにわかに、ハブリエルの皇太子妃の話で、後宮はもちきりになった。

「フロリーナ様の寵愛ぶりを見ていますと、決定だと思いますね。」

「しかし、他国の姫と言うのは、ネックになっているのかも。」

侍女達と言うのは、他人に聞こえないように、ひそひそと話をするようだ。


そんな時だった。

私がそんな噂をされていると聞いて、皇帝が私の部屋にやってきた。

「フロリーナ。久しぶりだ。」

「皇帝陛下。拝謁致しまして光栄です。」

わざわざ私の部屋に来るなんて、どうしたのだろう。

皇帝はソファーに座ると、私をじーっと見た。

「ハブリエルとは、上手くやっているようだね。」

「はい。思った以上に、ハブリエル様は私を愛して下さいます。」
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