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第2章 フェナ

行ってしまった。

私はあまりの事に、呆然と立ち尽くした。

「なんだか、お似合いでございましたね。」

召使い達は、クスクス笑っている。


まあ、ここはコーネイン帝国でもないし。

花嫁姿を見られても、いいか。

私はこの先の結婚生活が、幸せに満ち足りた物になると、根拠もないのに思っていた。


その時だった。

「失礼します、フェナ姫様。」

声のする方に目を向けると、やけに色気のある女性が入って来た。

「初めてお目にかかります。アマリアと申します。」

「アマリア？」

「はい。姫様の教育係を担当致します。」

へえ。そんな係がいるんだ。

「この後、結婚式に移り、そのまま初夜に入って頂きます。」

「あっ、うん。」