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第2章 フェナ

初夜か。

なんだかドキドキしてきちゃう。

そしてアマリアは、スッと私の側に寄って来た。

「お若い姫様に閨のご指導をするのは、気が引けますが……」

「馬鹿にしないで。」

私はアマリアをきつく見た。


ああ、そうでしょうね。

あなたのように、色気のある女性なら、男もわんさか言い寄ってくるはずだから、とっくの昔に、そういう経験はあるんでしょうけど。

「私だって、そこそこ勉強してきたわよ。経験はないけど。」

そうよ。後は実地の問題よ。

「では、私からはもう言う事はありません。」

「え、ええ。」

アマリアは、ニコッと笑った。

「そうそう。これだけはお伝えしないと。」

「えっ？」

アマリアは、私の耳元で囁いた。

「皇太子殿下の情熱は、ぜひお受け取り下さい。」