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第2章 フェナ

今度は私の番だ。

「私……コーネイン帝国第一皇女・フェナは、アルテナ帝国皇太子・ハブリエルを夫とし……」

そこで、一気に不安が襲う。

よく考えてみたら、私にこの人の妻なんて、務まるの？

「夫とし……」

絶対ハーレムには、沢山の女性がやってくる。

正妻とは言え、その全ての女性を、受け止められるの？

「どうした？この期に及んで、尻込みする気か。」

ハブリエルが、私に囁く。

「……ハーレムの事なんだけど。」

「今、話す事かよ。」

「あなたは、今後沢山の女性を、その胸に抱くの？」

見ると、ハブリエルは私を睨んでいる。

「悪いか。それが皇帝となる俺の務めだ。」

血の気がサーっと引いた。

私、このまま誓ってもいいの？