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ハーレムに咲く華達
第2章 フェナ
「妻に⁉」

「ただ身分が低い為、皇太子妃にはなれなかったとか。」

ドクンと、胸の奥が鳴った。


『そなたの子供が、皇太子になればわが国は……』

父の言葉が、頭の中で繰り返される。

もし、アマリアの子供が皇子だったら。

アマリアを溺愛するハブリエルは、当然アマリアの皇子を皇太子にするに違いない。

「そんなの……許さないっ!」

私はアマリアを、至急呼びつけた。


「最近、来なかったじゃない。何をしていたの?」

アマリアは、頭を下げた。

「申し訳ございません。皇太子妃のお耳に入っているとは思いますが、私は妊娠致しまして。皇太子妃の教育係は、辞退になりました。」

「へえ……おめでたね。」

私はアマリアの周りを、ゆっくりと回り始めた。

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