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ハーレムに咲く華達
第3章 ヘルダ
「おまえは、フェナの侍女……」

「皇太子!覚悟を決めろ!」

剣を出し、そのまま皇太子の胸を目掛けて、突き刺した。

「くっ!」

だけど流石は剣術の達人。

あっという間に交わされた。

「この女!」

「離せ!フェナ姫の敵だ!」

すると私の周りを屈強な男達が、取り囲んだ。

「皇太子殿下、始末しますか?」

皇太子は、私をちらっと見ると、顎を掴んだ。

「この美貌、あっさり命を取っては、面白くないな。」

嫌な予感がした。


『ヘルダ。おまえは容姿が美しいから、男の餌食になりやすい。気を付けるんだよ。』

母親の言葉が、私の頭を過る。

『どんなに好きでも、結婚するまでは身体を許してはダメだよ。男は皆、体が目的なのだから。』

身体が震える。
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