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奸計〜罠に堕ちた女達〜
第16章 水泳部
優は恐る恐る狩野に尋ねる。この写真が学校に知られれば優はもちろんだが、田所先生の方が危険だ。自分の学校の学生に手を出したことはもちろんだが、田所が婚約したのは校長の娘なのだ。外部に知られれば、マスコミが飛びつくだろうし、近年のSNSの状況からすれば、あっと言う間に世間に顔も名前も知られてしまう。そうなれば田所先生は全てを失う。
「どうするも、この写真はお前じゃないんだろ?似てはいるが、俺にも確証はない。だからこそ、お前を呼んで確認したんだ。お前じゃないなら、話は終わりでいい。但し、このことは他言無用だ。後は先生達で話し合う問題だからな。」
狩野はスマホを消し、出ていっていいぞとばかりに手を振る。しかし、優は動けない。狩野は『先生達と話し合う』と言ったのだ。ということは学校に報告すると言うことだ。それはまずい…。自分だけなら言い逃れは可能かもしれない。しかし…。
優は1年前、田所先生と会った日を思い出す。
「城田〜。お前なら○○大学狙えるんじゃないか?しっかり勉強しているし、水泳部でも頑張ってるらしいじゃないか!」
田所先生はそう言って屈託なく笑った。それだけだった。それだけのことだったが、優は恋に落ちた。何をやってもそこそこはいけるが、ずっとそこそこのまま。自信を失っていた優に田所先生は強烈な光に見えた。それに近づきたくて、何度も進路相談と称し、田所先生に会いに行った。告白もした。それも何度も。田所先生は最初は拒んだ。何回告白してもダメだった。しかし、優は諦めずに田所先生に半分脅迫するように迫り、処女を捧げた。田所先生が婚約することを知りながら。田所先生が正式に婚約したのはその後だった。それを知り、優は一晩泣き明かした。それでも田所先生とせめて卒業するまでは一緒にいたいと訴えた。そんな日々の中で優のタイムは浮き沈みを繰り返していたのだ。
優は現実に戻り、狩野を睨む。自分が選んだ危険な道だが、それを守るために、田所先生を守るために優は何でもするつもりだった。
「…先生。すみません…。それ…私です…。」
「…?なんだ…?さっきは違うと言っておきながら…。やっぱり自分だと言うのか…?」
「はい…。私です…。すみません。嘘つきました…。」
「……。まあ、そうじゃないかとは思ったが…。あまりに似すぎだからな…。で、どうするつもりだ?自分から認めて?」
「どうするも、この写真はお前じゃないんだろ?似てはいるが、俺にも確証はない。だからこそ、お前を呼んで確認したんだ。お前じゃないなら、話は終わりでいい。但し、このことは他言無用だ。後は先生達で話し合う問題だからな。」
狩野はスマホを消し、出ていっていいぞとばかりに手を振る。しかし、優は動けない。狩野は『先生達と話し合う』と言ったのだ。ということは学校に報告すると言うことだ。それはまずい…。自分だけなら言い逃れは可能かもしれない。しかし…。
優は1年前、田所先生と会った日を思い出す。
「城田〜。お前なら○○大学狙えるんじゃないか?しっかり勉強しているし、水泳部でも頑張ってるらしいじゃないか!」
田所先生はそう言って屈託なく笑った。それだけだった。それだけのことだったが、優は恋に落ちた。何をやってもそこそこはいけるが、ずっとそこそこのまま。自信を失っていた優に田所先生は強烈な光に見えた。それに近づきたくて、何度も進路相談と称し、田所先生に会いに行った。告白もした。それも何度も。田所先生は最初は拒んだ。何回告白してもダメだった。しかし、優は諦めずに田所先生に半分脅迫するように迫り、処女を捧げた。田所先生が婚約することを知りながら。田所先生が正式に婚約したのはその後だった。それを知り、優は一晩泣き明かした。それでも田所先生とせめて卒業するまでは一緒にいたいと訴えた。そんな日々の中で優のタイムは浮き沈みを繰り返していたのだ。
優は現実に戻り、狩野を睨む。自分が選んだ危険な道だが、それを守るために、田所先生を守るために優は何でもするつもりだった。
「…先生。すみません…。それ…私です…。」
「…?なんだ…?さっきは違うと言っておきながら…。やっぱり自分だと言うのか…?」
「はい…。私です…。すみません。嘘つきました…。」
「……。まあ、そうじゃないかとは思ったが…。あまりに似すぎだからな…。で、どうするつもりだ?自分から認めて?」