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奸計〜罠に堕ちた女達〜
第20章 婬乱塾
この日の狩野は昼間から酒を飲み、酔っていた。さらに前日にパチンコで大勝ちして、懐に余裕があった。普段から物欲のない狩野は独身でキャリアもそこそこあり、貯金もかなりあり、お金に不自由することもない。そうであればこそ、興味を惹かれてしまった。

「4万か…。本当に効果あるなら安いな…。ん…?何々…?同じ女性に繰り返し使えば婬乱になるだけでなく、ずっと貴方の虜に…か。斎藤の奴とか、蔵田もいい身体してるよな…。生徒で言えば田上とか野崎か…?そう言えば来週…あいつら集まるな…。まあ、昨日7万勝ったし…。風俗行ったと思えば大した額じゃないしな。しかも、クレジットカード払いじゃなくて、コンビニ振込可能かよ…。携帯電話とか住所バレずに買えるって…。良心的だな。」

そうして、狩野は勢いのまま、購入ボタンを押し発行されたバーコードですぐ目の前にあるコンビニで4万を支払ったのだった。

そして一週間後、狩野の目の前にはシンプルな段ボールが置かれていた。

「そういや、なんか変なサイトで購入したな…。すっかり忘れてたわ…。」

狩野はしげしげと段ボールを見つめる。思い切ってガムテープを剥がし、開けると中にはスプレー缶が2つとそのスプレー缶を填め込み、使用する噴射器が入っていた。置型タイプでボタンを押せば噴射できるようだった。

狩野はそれを手に取り見つめる。明日は夏休み中に家庭の事情で受講できなかった学生のための授業がある。それには狩野が抱きたいと思う講師と学生が5人集まる。狩野は管理者として出勤するが、急ぎの用事もないし、他の職員は夏休みに入り誰も来ない。

そんなタイミングでこれが届いたのを何かの天啓のように感じる。本来なら狩野もこんな怪しげで人体に影響しそうな物を使うことに躊躇うはずだか、このときは何故か使いたいという気持ちでいっぱいだった。

「授業が始まる前にロッカーに入れて、ボタンを押せば…。教室はエアコン効かせるのに閉め切るし…。ロッカーは隙間がたくさんあるから…いけるか…?」

そんな算段をつけ、狩野は本当にこれが効果を発揮したらどうなるか。ワクワクしながら眠りにつく。

そして翌日。狩野が出勤し、しばらくすると斎藤真由美サブリーダーと新人の蔵田紗月が出勤してくる。

「おはようございます。」

「ああ、おはよう。今日はよろしくお願いします。」

「はい。わかりました。」
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