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奸計〜罠に堕ちた女達〜
第23章 復讐

えいみは絶対に男の手を離そうとせず、喚き散らす。周りがざわざわする中、近くでいた強面の男が声を上げる。
「ちょっと待ちな…。姉ちゃん。悪いが…そいつは触ってないぜ?」
「はあ?あなた…何を…?」
えいみがキョトンとする。男はえいみに言い聞かせるように、そして、周りに聞こえるように、よく通る声で言う。
「俺は兄ちゃんの携帯見てたんだよ…。兄ちゃんが携帯のゲームで麻雀してたから、気になってな…。だから、姉ちゃんが掴んでるその手は違うんだよな…。姉ちゃんの背中辺りで携帯触ってるのを俺は見てたんだなぁ…。」
「そ、そんな…。そんなことは…。」
「あ、あのう…。私も触っていないと思います…。」
おずおずとえいみの後ろ、痴漢を疑われた男性の隣にいるおとなしそうな女性が手を挙げる。
「私…。ずっと下見てましたけど…。誰も触ってないのに…急にあなたが叫んで手を掴んだんで…びっくりしました…。」
「なっ!?何よ!あなたっ!私が嘘ついてるとでも…?」
「いや…。そ、そんなことは…。」
「悪いけど、彼は触ってないわよ。私も見てたから。」
さらに夜の雰囲気を纏う女性まで口を開く。
「ちょうど彼のバッグが私の脚に当たって不快だったから、私も彼を睨んでたの…。彼はゲームに夢中で気がついてないから、イラッとしたけど。だから、彼は片手でゲームしてて、片手はバッグ持って、私の脚に当たってたから、あなたのお尻を触ることはできないのよ。」
「そ、そんな…。あっ、あなた達グルなのっ!?絶対こいつが触ったんだから…!」
「おいおい…。俺を疑うのかぁ…?この兄ちゃんとは知り合いでもないし、そっちの姉ちゃんも知らないなぁ…。あんたとはどっかの店で会ってるかもしれないけどなぁ…。」
強面の男性が唸るように言う。公衆の面前なので、配慮したのか最後は夜の雰囲気を纏う女性にウィンクを送る余裕ぶりだ。
「残念だけど、二人ともお店に来てくれた記憶はないわね。彼女はもちろん来ないだろうし。」
「わ、私も全員…知らない人です。」
おとなしそうな女性も吃りながらも主張する。えいみは混乱する。確実に触ってきた手を捕まえたはずなのに、周りは触ってないと言う。強面の男性が追い打ちをかける。
「最近、痴漢の冤罪で金をせしめる女がいるって聞くしなぁ…。」
男の一言で周りはえいみに疑いの目を向ける。
「ちょっと待ちな…。姉ちゃん。悪いが…そいつは触ってないぜ?」
「はあ?あなた…何を…?」
えいみがキョトンとする。男はえいみに言い聞かせるように、そして、周りに聞こえるように、よく通る声で言う。
「俺は兄ちゃんの携帯見てたんだよ…。兄ちゃんが携帯のゲームで麻雀してたから、気になってな…。だから、姉ちゃんが掴んでるその手は違うんだよな…。姉ちゃんの背中辺りで携帯触ってるのを俺は見てたんだなぁ…。」
「そ、そんな…。そんなことは…。」
「あ、あのう…。私も触っていないと思います…。」
おずおずとえいみの後ろ、痴漢を疑われた男性の隣にいるおとなしそうな女性が手を挙げる。
「私…。ずっと下見てましたけど…。誰も触ってないのに…急にあなたが叫んで手を掴んだんで…びっくりしました…。」
「なっ!?何よ!あなたっ!私が嘘ついてるとでも…?」
「いや…。そ、そんなことは…。」
「悪いけど、彼は触ってないわよ。私も見てたから。」
さらに夜の雰囲気を纏う女性まで口を開く。
「ちょうど彼のバッグが私の脚に当たって不快だったから、私も彼を睨んでたの…。彼はゲームに夢中で気がついてないから、イラッとしたけど。だから、彼は片手でゲームしてて、片手はバッグ持って、私の脚に当たってたから、あなたのお尻を触ることはできないのよ。」
「そ、そんな…。あっ、あなた達グルなのっ!?絶対こいつが触ったんだから…!」
「おいおい…。俺を疑うのかぁ…?この兄ちゃんとは知り合いでもないし、そっちの姉ちゃんも知らないなぁ…。あんたとはどっかの店で会ってるかもしれないけどなぁ…。」
強面の男性が唸るように言う。公衆の面前なので、配慮したのか最後は夜の雰囲気を纏う女性にウィンクを送る余裕ぶりだ。
「残念だけど、二人ともお店に来てくれた記憶はないわね。彼女はもちろん来ないだろうし。」
「わ、私も全員…知らない人です。」
おとなしそうな女性も吃りながらも主張する。えいみは混乱する。確実に触ってきた手を捕まえたはずなのに、周りは触ってないと言う。強面の男性が追い打ちをかける。
「最近、痴漢の冤罪で金をせしめる女がいるって聞くしなぁ…。」
男の一言で周りはえいみに疑いの目を向ける。

