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奸計〜罠に堕ちた女達〜
第32章 肝試し

影が愉悦に浸るように笑う。どうやら倒れていり加藤を見て、荒川は慌てて駆け寄り、影の餌食になったようだ。笹山は芙美を後ろに庇うようにして立つ。
そんな2人に悠然と近づく影。笹山は両手を上げ構える。浅めに腰を落とした状態で待ち構える。
影が推測した通り、笹山は柔道とラグビーの経験者である。しかし、暗く相手が何を持っているかもわからない。影の形は180cmほど。細くもなく太くもない。ただ悠然と歩みを進めてくる。
笹山は一発殴る決意をする。相手がナイフなどを隠し持つ可能性があるので、組むという選択肢は捨てる。
ぐっと握られた拳を見て、影が笑う。
「いい選択だ…。正体不明の相手に組む選択肢を取らないのは…。だが…、最上の選択肢ではないがな…。」
「うるせぇっ!ノビとけっ!」
笹山は相手が間合いに入った瞬間、拳を繰り出す。慣れた動き。しっかりと腰の入った力強い動き。しかし、影には通じなかった。
「ぐおっ!?あがっ…!?」
影を殴るため伸びた腕が逆方向へぷらんっと曲がる。
影が繰り出された笹山の腕を蹴り上げ、へし折ったのだ。
「正体不明の相手とは距離を取る…。しかし、それならば腕より脚を使うべきだな…。」
影が説教するように淡々と告げる。
「ぐうぅっッ…!て…てめぇ…折りやがったなぁ…!何してくれるんだぁ…!!」
笹山から爆発的に怒りのオーラが出る。腕を折られてなお、戦意を失わないのは通常の大学生と笹山の違うところ。単なるお山の大将ではない証だった。
しかし、それすらも結果には何ら影響するものではなかった。
「遅いな…。ガタガタ言う前に体を動かせ…。修羅場ではそれが命取りだ…。」
影から驚異的なスピードで伸びた脚が笹山の膝を蹴りつける。
グシャァっという不快な音ともに笹山の膝が砕ける。
「ぐあぁっ!!?あギィっ…!!?い…痛えっ!痛えよぉ…!んぶっへぇっ…!!?」
膝が砕け痛がる笹山をさらに影が横合いから、顔面を蹴りつける。
叫び声を上げ、もんどり打って倒れ込む笹山。強烈な蹴りに折れた歯が飛び散る。
「あが…あ…あぁ…ァ…。や…やめ…。ゆ…ゆるぢて…くれぇ…。」
片腕と片足を粉砕され、歯が抜けた状態に笹山は一瞬で心も折られてしまった。
そんな2人に悠然と近づく影。笹山は両手を上げ構える。浅めに腰を落とした状態で待ち構える。
影が推測した通り、笹山は柔道とラグビーの経験者である。しかし、暗く相手が何を持っているかもわからない。影の形は180cmほど。細くもなく太くもない。ただ悠然と歩みを進めてくる。
笹山は一発殴る決意をする。相手がナイフなどを隠し持つ可能性があるので、組むという選択肢は捨てる。
ぐっと握られた拳を見て、影が笑う。
「いい選択だ…。正体不明の相手に組む選択肢を取らないのは…。だが…、最上の選択肢ではないがな…。」
「うるせぇっ!ノビとけっ!」
笹山は相手が間合いに入った瞬間、拳を繰り出す。慣れた動き。しっかりと腰の入った力強い動き。しかし、影には通じなかった。
「ぐおっ!?あがっ…!?」
影を殴るため伸びた腕が逆方向へぷらんっと曲がる。
影が繰り出された笹山の腕を蹴り上げ、へし折ったのだ。
「正体不明の相手とは距離を取る…。しかし、それならば腕より脚を使うべきだな…。」
影が説教するように淡々と告げる。
「ぐうぅっッ…!て…てめぇ…折りやがったなぁ…!何してくれるんだぁ…!!」
笹山から爆発的に怒りのオーラが出る。腕を折られてなお、戦意を失わないのは通常の大学生と笹山の違うところ。単なるお山の大将ではない証だった。
しかし、それすらも結果には何ら影響するものではなかった。
「遅いな…。ガタガタ言う前に体を動かせ…。修羅場ではそれが命取りだ…。」
影から驚異的なスピードで伸びた脚が笹山の膝を蹴りつける。
グシャァっという不快な音ともに笹山の膝が砕ける。
「ぐあぁっ!!?あギィっ…!!?い…痛えっ!痛えよぉ…!んぶっへぇっ…!!?」
膝が砕け痛がる笹山をさらに影が横合いから、顔面を蹴りつける。
叫び声を上げ、もんどり打って倒れ込む笹山。強烈な蹴りに折れた歯が飛び散る。
「あが…あ…あぁ…ァ…。や…やめ…。ゆ…ゆるぢて…くれぇ…。」
片腕と片足を粉砕され、歯が抜けた状態に笹山は一瞬で心も折られてしまった。

