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奸計〜罠に堕ちた女達〜
第36章 マッチングアプリ
何人もの男性と連絡を取り合い、金額も見た目も合格を出せる男性に出会うまで数時間かかったのだ。

優愛が躊躇うのはそれが理由。2人とも処女ではない。互いに経験人数は3人ほど。しかし、彼氏はいない。

2人がうんうん悩んでいると、後ろから声をかけられた。

「君たち暇してるの?」

優愛と澪が振り返ると、スーツ姿の男性が立っていた。携帯を手にした男性を優愛と澪は上から下まで値踏みするように見る。

「そうだけど…何ですか…?」

澪のほうが返事をする。なかなかの長身でそこそこイケメン。黒縁メガネの優しげな雰囲気の男性だ。着ているスーツも安物ではない。スタイリッシュな印象を受ける。よって、澪は話くらい聞いてやろうと返事をしたのだ。

優愛も異論はなかったので、澪と一瞬だけ目を合わせ、了承の合図を送った。

「実は…さっきの君たちの話が聞こえて…。マッチングアプリで約束してたんだけど、ドタキャンされて…。君たちが良ければ…今からどうかな…?」

おずおずといった感じで男性が提案してきた。2人は顔を見合わせる。『カモが向こうから来てくれた。』2人は同じ思いを共有する。

見た目は悪くない。探す手間が省けた。ならばあとは…。

「条件は…?」

優愛が短く問う。向こうから金額などを提示させ、安ければ断るだけでいい。

「約束してた人は…ほ別でイチゴだったけど…君たちJKだよね…?」

「そうだよ〜。未成年だけど〜。イチゴならしないよ〜。」

値段を釣り上げるため、先に安売りしないことを伝える。
澪の言葉に優愛も頷き、同意を表す。

「なら…2人一緒で…1人3は出すよ?生ならもうちょい出してもいい…。」

男性の言葉に2人の言葉に顔を見合わせる。悪くない条件だ。

2人は顔を寄せ合い話し合いを始める。

「どうする…?」

「3なら良くない?」

「もうちょいいけそうな気もする…。」

「生は嫌よ…?」

「私もそれは…。でも制服でって言えば上げられるかな?」

「あ〜、それはアリかも…。制服で2人一緒にゴム有り。これでいくら出すかじゃない?」

「だね…。」

2人の会話が終わるまで、律儀に男性は少し離れて、所在なさげに立っていたが、会話が終わったと見て取り、再び近づいてくる。

「相談終わった?」

「うん…。する時、制服着るからさ…。もうちょい欲しいな…?」
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