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奸計〜罠に堕ちた女達〜
第38章 キャンプ場

どうやら黒髪ショートの女性はキャンプに慣れているようで、それも上級者並みだ。遠慮がちではあるが、的確な指示で他の2人を動かしていく。
明るく元気な黒髪ロングの女性は好奇心いっぱいに、いろんな質問をしながらも手を動かしていく。
茶髪の美人は常に文句を言いながらも、手はきちんと動かしていた。
性格が全く違う3人に見えるが、案外バランスは取れているようだ。そんなことを3人を観察しながら、狩野は考えていた。ジッと見てしまうと、3人に不審がられるので、狩野は自分の夕食を調理しながら、あくまでもさり気なく見ていた。
大きめのテントだが、上級者がいるおかげで、あまり時間をかけずに張り終えた3人。
「じゃあ…次は…食事作りね…。その前に火を起こすね。」
火起こしもスターターを使って早々と済ませる。
「うわぁ…。簡単に火ついた〜。」
「そうやって火つけるんだ…。」
他の2人はもの珍しさに火起こしを見ている。女性3人集まれば姦し娘と言うけれど、やはり騒がしい。特に人気のないキャンプ場に響く声に、若干苛立つ狩野。しかし、文句を言えるわけもなく、黙って調理を続ける。
雑念を振り払い、調理に集中していた狩野に影が下りる。
「うわぁ…お兄さんの美味しそう〜!料理上手ですねっ!」
「はぁっ…!?」
狩野が驚きに声を上げると、目の前に長い黒髪が揺れ、元気娘が狩野の手元を覗き込んでいた。
「あ…ああ…、ありがとう…。」
狩野がやや呆然としながらも、返事をする。
「こっ…こらっ!ソロキャンの人にそんな風に声かけちゃ…。ただでさえ…うるさくしちゃ…駄目なんだから…。」
後ろからキャンプ慣れしたショートの女性が慌てて声をかける。
「ん〜、でも調味料忘れたんだから、借りるしかないじゃん?ねぇ、お兄さん?私達、調味料忘れたんで、貸してくれません?」
悪びれる様子もなく、尋ねる女性。ショートの女性がさらに慌てた様子を見せる。ソロキャンパーには基本話しかけない暗黙の了解がある。それを破る行為に慌てたのであろう。
狩野は内心で『やれやれ…。』と思いつつ、返事をする。
「気にしなくてもいいですよ。これ、調味料一式入ってるので使ってください。」
「やった!ありがとうございます!」
黒髪ロングの元気娘は笑顔満点で、狩野が差し出した調味料バッグを受け取り、戻っていく。
明るく元気な黒髪ロングの女性は好奇心いっぱいに、いろんな質問をしながらも手を動かしていく。
茶髪の美人は常に文句を言いながらも、手はきちんと動かしていた。
性格が全く違う3人に見えるが、案外バランスは取れているようだ。そんなことを3人を観察しながら、狩野は考えていた。ジッと見てしまうと、3人に不審がられるので、狩野は自分の夕食を調理しながら、あくまでもさり気なく見ていた。
大きめのテントだが、上級者がいるおかげで、あまり時間をかけずに張り終えた3人。
「じゃあ…次は…食事作りね…。その前に火を起こすね。」
火起こしもスターターを使って早々と済ませる。
「うわぁ…。簡単に火ついた〜。」
「そうやって火つけるんだ…。」
他の2人はもの珍しさに火起こしを見ている。女性3人集まれば姦し娘と言うけれど、やはり騒がしい。特に人気のないキャンプ場に響く声に、若干苛立つ狩野。しかし、文句を言えるわけもなく、黙って調理を続ける。
雑念を振り払い、調理に集中していた狩野に影が下りる。
「うわぁ…お兄さんの美味しそう〜!料理上手ですねっ!」
「はぁっ…!?」
狩野が驚きに声を上げると、目の前に長い黒髪が揺れ、元気娘が狩野の手元を覗き込んでいた。
「あ…ああ…、ありがとう…。」
狩野がやや呆然としながらも、返事をする。
「こっ…こらっ!ソロキャンの人にそんな風に声かけちゃ…。ただでさえ…うるさくしちゃ…駄目なんだから…。」
後ろからキャンプ慣れしたショートの女性が慌てて声をかける。
「ん〜、でも調味料忘れたんだから、借りるしかないじゃん?ねぇ、お兄さん?私達、調味料忘れたんで、貸してくれません?」
悪びれる様子もなく、尋ねる女性。ショートの女性がさらに慌てた様子を見せる。ソロキャンパーには基本話しかけない暗黙の了解がある。それを破る行為に慌てたのであろう。
狩野は内心で『やれやれ…。』と思いつつ、返事をする。
「気にしなくてもいいですよ。これ、調味料一式入ってるので使ってください。」
「やった!ありがとうございます!」
黒髪ロングの元気娘は笑顔満点で、狩野が差し出した調味料バッグを受け取り、戻っていく。

