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奸計〜罠に堕ちた女達〜
第41章 枕営業
「うわぁ…!?すごっ…!」

狩野が開けた扉を後ろから覗き込んだ里依紗は思わず驚きの声をあげた。

部屋の真ん中に鎮座するキングサイズのベッド。横に小さなサイドテーブルや冷蔵庫らしきものもある。さらに部屋の1角にはガラス張りのバスルームとトイレがある。ガラス張りなので、中が丸見えだ。里依紗はそれに驚きの声をあげたのだ。

「特注で作らせた部屋だからな…。ここに引っ越す前から、女を抱かせるから、願いを聞いてほしいって依頼がひっきりなしだったからな…。応接室を汚すのも大変でな…。」

狩野はあっちこっちを見て回る里依紗に話ながら、ベッドに腰かける。バスルームなどに興味津々の様子の里依紗の姿に『こうしてると年相応の女の子って感じだな…。』という感想を抱く。

言ってもまだ20歳になっていない。先ほどまでの契約の話などでは、年齢にそぐわないドライな考え方など、いっぱしの業界人っぽかったが、今のはしゃいだ様子はどこにでもいるような女の子。

「そろそろ満足したか…?満足したなら始めようか…?」

「あっ…。はい…。すみません。夢中になっちゃって…。」

「かまわん…。あまりガチガチに緊張されても困る…。特に初めての場合はな…。では、先ほど言った通り、君はメイド喫茶のメイド役。俺はその店のオーナーってことにしよう。そして、君は金に困り、店の金に手をつけた。」

狩野はそう言って、サイドテーブルの引き出しを開ける。そこには無造作に数十万のお金が入れられていた。そこから、数枚の紙幣を取り出し、ベッドに置く。

「これが君が手をつけた金だ…。これを理由に今から君を脅して、身体をいただく。そういう流れだな…。」

「はい…。私は適度に反抗しながら、結局は狩野さんの命令に従わなきゃいけないようになる。そんな感じですね…?」

「ああ。それで良い。呼び方は『オーナー』でいいだろ。ピルは持って来たかい?」

「はい。ここに…。」

「そのテーブルに置いておきなさい。隣が冷蔵庫だ。終わったら、水を出して飲みなさい。」

「お気遣いありがとうございます。」

契約の件も含めて、里依紗は狩野に深々とお辞儀する。

「では、スタートしようか…。シャワーを浴びさせられないが、諦めてくれ。」

「一応、来る前に浴びましたから、大丈夫だと思います…。」

少し恥ずかし気に答える里依紗。
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