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調教物語~ある男の性癖~
第11章 大槻のアプローチ
大槻の内線電話がコールされた。
大槻はディスプレイに表示された内線番号を見て
それが金沢さんからだと知った。
目と鼻の先に座っているのに内線電話?
大槻は訝しげに咲希を見た。
咲希は大槻とアイコンタクトを取ると
電話に出て頂戴とばかりに
自分が耳に押し当てている受話器を指差した。
「はい、大槻です」
大槻は受話器を取ってそのように応えた。
するとアイコンタクトを取っている咲希が
ニコッと微笑んだ。
『金沢です
誰にも聴かれたくなかったので
内線を使っちゃいました』
か細い声だったので
受話器を耳に押し付けなければ聞き取れない。
「どうしたんですか?」
『先ほどの家まで送って頂くという
お申し出ですが…』
「はい」
『ご迷惑でなければ送って頂きたいと思います』
やった!!
大槻は咲希とアイコンタクトを取りながら
派手にガッツポーズをして嬉しそうに微笑んだ。
「了解しました
それでは地下の駐車場でお待ちしております」
通話を終えると
さあ、仕事を片付けてしまおうと
大槻はパソコンに向かって姿勢を正した。
咲希も通話を終えて受話器を置いた。