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調教物語~ある男の性癖~
第18章 分岐点
暗い寝室で
ベッドの上に咲希はポツンとうずくまっていた。
「咲希!!」
大槻は走り寄って咲希を抱きしめようとした。
「触っちゃダメ!」
手を伸ばして抱きしめようとした大槻から
逃げるように咲希は背を向けた。
「私、汚れちゃったから…
もう、今までの私じゃないから…」
大槻はなんと言葉をかければいいのか
その場に佇んでしまった。
『ほんま、情けない人たちやわ』
加菜恵は灯りの電源を入れた。
「こんな暗いところに居てるから
いつまでもウジウジしてしまうねん!」
そう言って振り返って
咲希の体を見て加菜恵は唖然とした。
シャワーを浴びながら
何度も何度も体を擦り洗ったのだろう
咲希の白い肌が赤くなっていて
見ているこちらまでヒリヒリしてきそうだ。
「咲希…」
名前を呼んだが
大槻はその後の言葉が出てこない。
加菜恵は「ふう~」っとため息をついて
大槻の前に回り込んで
大槻の頬におもいっきりビンタを食らわせた。
「あんたがしっかりせんとどないすんねん!」
そして振り向きざまに
今度は咲希にも頬をぶった。
「ええか、あんたは事故に遭っただけや
あんたは何も汚れてへん!」
そう言い放つと咲希をしっかりと抱きしめた。