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第19章 バレた副業

加菜恵もお節介焼きの体質なので
マネージャーの後ろに続いて客室へ飛び込んだ。

ただ一人、
邦夫さんだけは待機室から動けずにいた。
駆けつけたいのはヤマヤマだが
なにぶん股間にテントを張っているものだから
カッコ悪くて動けずにいた。


「ヨウコさん、どうしました？」

マネージャーが客室に飛び込むと
ヨウコさんは体を小さくして
泣きべそをかいていた。

「ヨウコさん、大丈夫なん？」

加菜恵も部屋に飛び込んで
ヨウコの体を抱きしめて上げた。

「お客さまが…お客さまがヤラせろって」

声を震わせながらヨウコさんは
無法者の客を指差した。

「お客さま、
ここは本番の出来るお店ではございません」

もし、事を荒げるようならば
警察に連絡するぞと
マネージャーはスマホを取り出した。

「けっ！M女ごときが
何をお高くしてるんだ！
客がヤラせろと言ったら
股を開きやがれってんだ！」

やれやれ…
本番なんて出来るはずないのにさ…

どれ、間抜けジジイの顔でも拝んでやるか…

加菜恵は全裸でペニスを勃起させている客の
顔を見て「あっ！！」と驚きの声を上げた。

「ぶ、部長～？」

なんと泥酔して本番を強要していたのは
他ならぬ経理部長だったのだ。