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調教物語~ある男の性癖~
第20章 転勤
「さあ、まずは大阪支社に挨拶にいきましよ」
駅のターミナルでタクシーに乗り込んで
支社のアドレスをドライバーに告げた。
「高速、使わしてもろてよろしいやろか?」
大阪弁は聞き慣れないと
早口に聞こえて聞き取れなかったようで
岩下女史は「?」と怪訝そうな顔をした。
「ええ、高速を使ってください」
俺が横から助け船を出したものだから
「あなた、大阪弁がわかるの?」と
小声で聞いてきた。
若い頃、少しだけ住んでいましたと告げると
「頼りになるわ、これからも頼むわよ」と
妖しい微笑みをくれた。
かなりの距離を走って
タクシー代金も一万円を越えた。
地方支社とはいえ、
大阪は本社に次いでの規模なので
それなりにデカいビルだった。
『もうすぐここの副社長と営業部長か~
こりゃあ、彼女の言うように左遷じゃなく
まさしく栄転だな』
業績をアップさせてやろうと
今からウズウズした。
受付けで来社の旨を告げると
応接室に通していただいた。
しばらく待っていると
小太りの永山という所長が現れた。
「これはこれは、遠いところをご苦労さん、
連絡してくれたら
駅まで迎いにいかせましたのに」と
やたらペコペコとお辞儀をしてくれて
威厳もあったものじゃなかった。