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調教物語~ある男の性癖~
第22章 シェアルーム

譲ると言われても
武郎にしても予算オーバーの物件だった。

「仕方ないですね…
他を当たってみましょうか…」

引き下がろうとする武郎の腕を掴まえて
いい案があるわと
岩下女史は耳を貸してと言いだした。


「ね、この部屋に二人で住まない?」

彼女の申し出に「はあ?」と耳を疑った。


「今流行りのシェアハウスってやつよ
別に遠慮する間柄でもなくなったんだから…」

彼女の言い回しは、
すでに肉体関係であると
不動産屋に教えるようなものだった。


「そうですね
近頃は友人同士で
同居するというパターンも多いですよ」

男と女の関係と言うのを理解しながら
不動産屋は遠回りに友人同士という言葉を選んだ。


「そうしますか…?」

「ええ、そうしましょうよ
ベッドをダブルベッドにすれば
スペース的にはクリアできるし…」

武郎としては一人部屋を借りて
時間があれば咲希もしくは加菜恵を呼び寄せて
甘い一夜を過ごしたかったが、
毎晩、あの成熟したボディと戯れるのも
悪かないなと思った。

「決めたわ!この部屋を借りるわ!」

彼女は仕事のできる女そのものという感じで
決断力も素早かった。


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