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調教物語~ある男の性癖~
第23章 放し飼い
ああ、もちろん奢らせてもらうよと
寺嶋は気軽に言った。
ふん、もともとボトルキープをしたのは
俺なんだけどなと言いかけた言葉を
グッと飲み込んだ。
久しぶりに佐智子に会えると思うと
下半身がウズウズしてくる。
彼女とも大阪に転勤してしまえば
しばらくは会うこともないから
今夜は激しく責めてやろうと思った。
そんな事を考えている武郎の思考を
寺嶋の次の言葉が遮った。
「あ、そうだ、お前、知ってるか
総務部の可愛い女。
たしか、金沢って言ったっけ…
あの女、どこの誰ともわからない奴に
レイプされたらしいぞ」
「何だって!?」
すまん、今夜の飲み会はキャンセルさせてくれ
寺嶋にそう告げると
武郎は部屋を飛び出して総務部へ急いだ。
「すいません、金沢さんいますか?」
総務部の窓口で咲希を呼び出してもらおうとしたが
「申し訳ありません
金沢は昨日付けで退職致しました」と
受付けの女は冷たい態度を取った。
『退職だって?!』
受付けを飛び出して廊下に出て
武郎はスマホを取り出してLINEではなく
咲希に直電してみた。
長い呼び出し音の後、
「はい…」と咲希の落ち着いた声がした。