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調教物語~ある男の性癖~
第23章 放し飼い
「ふん!
お前の話だけでは信用ならんな
咲希も交えて話し合おうじゃないか」
「それは断ります。
咲希はようやくあなたから解放されて
僕と、ごく普通の結婚生活を
送る決意をしてくれたんです
それを今さら肉体関係を盾に
蒸し返さないで下さい」
二人の間に
無言の沈黙時間が流れた。
「お前は咲希を幸せに出来るというんだな?」
沈黙を破ったのは武郎だった。
「ええ、あなたの奴隷で女盛りを終えるよりは
よほど幸せな時間を
咲希に与えることが出来ると約束します」
「ふん!言ってくれるじゃないか…
言っておくが、咲希はなかなか厄介な女だぞ
そこんところを腹に据えて幸せにできるんだな?」
武郎の問いかけに、大槻は大きくうなづいた。
「よしっ!わかった。
咲希をお前に譲ってやる…その代わり…」
「そのかわり?」
一発ぶん殴らせろ!
そう言い終わらぬうちに武郎の拳が
大槻の頬にクリーンヒットした。
「あ~あ、せっかくあそこまで
調教したって言うのに…
いいか、あんな女は
どこをどう探したって見つからないんだぞ
絶対に幸せにしてやるんだぞ!いいな!」
捨て台詞を残して休憩室を飛び出ると
武郎は咲希にLINEを送った。
『幸せにしてもらいなさい』
送信が完了すると
アドレスから咲希を消去した。