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調教物語~ある男の性癖~
第26章 奇跡の再会

会社に着いて
本部長室にこもっていると
早速にも愛弓がお茶を淹れてもってきてくれた。

「やあ、すまないねえ…」

「本部長…お疲れのようですね」

「いや、大丈夫さ」

「嘘です!だって目の下にクマが出来てますもの」

ちょっと待っててくださいね
そう言って彼女は武郎に
薄くファンデーションを塗ってくれた。

「はい、出来上がりです
すごく若返りましたよ」

ほう…上手いものだな…

鏡を見てみたが
化粧をしたとは思えないほど
自然な出来映えだった。

そうこうするうちに
三人の課長どもが集まってきた。

そうか…
ミーティングをしようと言い出したのは俺だっけ…

もう少しで「何の用だ?」と
言ってしまうところだった。

短時間で終えるつもりが
綿密に指示をだしたので
午前中は会議で時間を潰してしまった。

「では、そう言うことで今週は頼んでおくからね」

区切りの言葉を発して解散を命じたが
男どもは部屋を出ていかない。

何事かと怪訝そうにすると

「本部長、今夜こそは我々に付き合って下さいよ」

何の事はない
例の歓迎会の飲み会を言っているのだった
口調からして
何がなんでもという意思の強さを感じた。
むげに断ることも出来ずに
渋々と了承した。

三人の男どもは満足したように退室していった。

「愛弓…そんなわけで
今夜はデートをすることが出来ない」

「私はいつでも構いませんから」

武郎の心の中に自分がいたのだという満足感で
愛弓は幸せな気分になった。



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