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第28章 佐智子との逢瀬

再会を喜ぶように
佐智子のキスは濃厚だった。

無理やり舌を武郎の口に忍ばせると
めちゃくちゃに暴れまわった。

一通り挨拶のキスを終えて
唇を離すと
激しさを物語るように
唾液の架け橋が二人の唇に繋がっていた。

「うふっ…口紅が付いちゃったわね」

佐智子はそう言うと
舌を伸ばして武郎の唇を丁寧に舐めた。


「俺だって君の体だけが目当てかもしれないぜ」

「いいの、私がこの人って決めたんだから
遊ばれて捨てられてもいいの」

そのように割り切ってもらえるのであれば
話が早いってものだ。

武郎は佐智子を抱きしめると
久方ぶりに豊満な胸を揉んだ。

「ここ迄来てお話しだけで
サヨナラなんてないわよね？」

据え膳食わぬは男の恥と言うことで
なにも言わずに武郎は佐智子の服を脱がし始めた。

勿体ぶるかのように
ショーツとブラだけはそのままにした。

「あら？全裸にしてくれないの？」

「お楽しみはベッドの中で…」

ああ、そう言うことねと
旅先のホテルのベッドに飛び込む子供のように
佐智子はキングサイズのベッドにダイブした。

「ねえ、早く来てよ」

佐智子の表情が妖艶になった。

その美しい顔と体を眺めながら
武郎もスーツを脱ぎ始めた。