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調教物語~ある男の性癖~
第29章 社内での情事


「ところで、ご用とは何ですか?」

「それよ!
あなたを喜ばしてあげようと
必死に連絡してたのよ」

そう言って岩下裕美子は一枚の紙を
武郎の目の前でヒラヒラさせた。

「朝イチで支社長に、
あんたの秘書の件をお願いして
いとも簡単に承諾をいただきました」

差し出された辞令を見て
武郎は「ありがとうございます」と
裕美子をハグした。

「よしてよ!誰かに見られたらどうすんのよ」

口では叱っているが
表情は満更でもない笑みを浮かべていた。


営業本部長室に戻ると
すぐさま愛弓がお茶を入れて差し出してくれた。

「副支社長のご用件って、何だったんですか?」

重役出勤のように
昼過ぎに出社したのを叱られたのではないかと
愛弓は心配してくれた。

「喜びなさい
君は本日付けで正式に僕の秘書に任命されました」

ほら、これが辞令だよと
岩下裕美子から預かってきた辞令を
どうだとばかりに愛弓の目の前に付き出した。

「えっ?マジで?」

あまりの喜びに
愛弓はタメ口で驚きの声をあげた。

「ありがとうございます
私、精一杯努めさせていただきます」

辞令を受け取って
愛弓は武郎に深々とお辞儀をした。

「うむ、よろしく頼むよ
時には勤務時間以外でも君を必要とする時は
呼び出すかもしれないが、
それなりのサラリーはアップするんで
グッと堪えてくれよ」

そう言って武郎は
さりげなく愛弓の尻を撫でた。


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