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調教物語~ある男の性癖~
第30章 佐智子との永遠の別れ

「上手い!!」

お世辞ではなく
本当に裕美子の手料理は旨かった。

いくらでも食が進む。

こうして差し向かいで食べるのは
家庭的でホッとする。

そんなことを裕美子に告げると
「今朝もそんなことを言っていたわ
ホントに調子のいい人なんだから」

裕美子は武郎を睨んだが
その目は怒っていない。
いや、むしろ喜んでいるようだった。

男に精力をつけさせようと
ガーリック料理のオンパレードを
用意する女は多いが
肝心なのは美味しく食べて
甘い会話をすることだ。

その方が
男としてはムラムラしてくるし
夜の営みを頑張ろうと思えてくる。


夕飯を終えて
洗い物をしながら
「ねえ、お風呂…一緒に入るでしょ?」と
洗剤を洗い流しながら
裕美子は武郎にお伺いを立てた。

入るでしょ?と言いながらも
その背中からは
絶対に一緒に入浴しなさいというオーラを
バリバリに漂わせていた。

「そうだな…
今日は疲れたから背中を流してもらおうか」

「お安いご用よ
命じてくれればどこだって洗ってあげるわよ」

すこぶる機嫌がいいのか
洗い物をしながら
裕美子は鼻唄を奏で始めていた。


狭いながらも
バスタブに二人して入浴すると
知らず知らずのうちに
互いの体を触りあってしまう。

「キスして…」

裕美子はおもいっきり武郎に甘えてきた。

こりゃあ、今夜は寝かせてもらえないかもな…

武郎は覚悟を決めて
裕美子の唇に吸い付いた。


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