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調教物語~ある男の性癖~
第30章 佐智子との永遠の別れ
「少々お待ちいただけますか?」
裕美子は急いで寝室に行き、
すでに寝息をたて始めた武郎を揺すって起こした。
「んっ?何?どうした?」
寝入り端を起こされたので
少しばかり機嫌が悪い。
「あなた、起きて頂戴!
今、警察の方が
エントランスにいらっしゃってるの」
「警察?」
武郎は裕美子の言葉に飛び起きた。
「こんな夜更けに何の用だと言うんだ?」
「こっちが聞きたいわよ
あなた、営業で
何か法に触れる事でもしてないわよね?」
「よせよ、こっちに来てまだ数日だぜ?
仮に非合法な事をするにしても
そんな暇はないさ」
そんなことを言いながら
武郎は急いで着衣を済ませた。
乱れた髪の毛を手で押さえつけながら
武郎はドアホンのボタンを押した。
そこには諦めずにひたすら不細工な男が
しつこく待っていた。
「椎名ですけど、何かご用ですか?」
『あ~、夜分にどうもすいませんねえ
ちょっとお話を伺いたいので
お部屋にお邪魔してもよろしいですかな?』
警察権力に逆らっても、
ろくなことはないので「どうぞ」と
エントランスのドアロックを解除した。
しばらく待っていると
インターホンが鳴り
「夜分にどうもすいません」と
先ほどの男の声がした。