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調教物語~ある男の性癖~
第30章 佐智子との永遠の別れ

大阪府警に着くと
立花は取調室の一室で
憔悴した表情を浮かべながら
手錠をされて座っていた。

取り調べの担当刑事が
机を挟んで向かい側に座り
しきりと貧乏ゆすりをしていた。

「立花!要求通りに
椎名さんを連れて来てやったぞ」

吉村刑事のその言葉に
立花はゆっくりと顔を上げた。

「立花…」

お前、何て事をしでかしたんだ!
心の中で、そう叫んでいるのに
その思いは声になって出てこない。

「…たんだよな?」

聞き取れないほどの小さい声で
立花がボソッと呟いた。

「えっ?お前、今なにを言うたんや!」

取り調べの刑事が机をバンッと叩いた。

キッ!と怒ったように立花は顔を上げて
「椎名!貴様、俺が佐智子に惚れていると
知っていたよな?」

「ああ…知っていたとも…」

「なのにお前は俺よりも先に
佐智子を抱いた!違うか!!」

「男と女の関係を
お前に言うつもりはない」

「佐智子はな!俺よりもお前を選んだんだよ!
だから最後に一発やらせろと
俺は佐智子をホテルに連れ込んだ!
なのにあいつは、
お前に操を立てて手で抜くだけで勘弁しろとぬかしやがった!!」

「だからお前は佐智子に手をかけたというのか?」

「そうさ!お前から佐智子を奪ってやったのさ
ざまあみろ!もう二度とあの女を抱けなくしてやったぜ!!」

武郎は、思わず立花の顔面を殴ろうとした。
それを回りの刑事たちが止めた。

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