この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
調教物語~ある男の性癖~
第31章 再生の時
「それよかさ…
あんた、これからどうするの?」
行くあてもないし、
ドロップアウトするしか仕方ないですかね…
自嘲気味にそう言うと
「なに言ってんのよ
働き盛りじゃないのさ
とりあえず…今夜はうちに泊まりな
後の事はゆっくりと考えたらいいわ」と
薫のペースにのせられて
今夜は薫の家に泊まることとなった。
「夕飯、一緒に食べようね」
裕美子の部屋を飛び出してから
ろくに食事もしていない。
うどんや蕎麦の方がありがたかったが
食卓には薫の手料理が
これでもかと並べられていた。
食事をしながら
武郎は今までの事を洗いざらい薫に話した。
一宿一飯の恩ではないが
こうして世話になっている以上
全てを話すべきだと思った。
「ふ~ん…それは辛かったわね…
でもね…時間がすべてを解決してくれるわ
今は辛いけど、立ち直るのを佐智子って女性も
きっと待ってると思うわよ」
愛弓や裕美子に何度も諭されてきたが
その言葉を受け入れられなかったが
なぜだか母親ぐらいの年齢差の薫に言われると
反論せずに言葉を受け入れる事ができた。
「ところで…
お布団、週末に帰ってくる娘の分が一組あるけど
男の人に貸したとわかったら
きっとすごく怒るから
今夜は私と一緒に寝なさいね」
野宿ばかりだったので
布団で眠れるだけで大いに感謝せねばと
武郎はそれを了解した。