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調教物語~ある男の性癖~
第31章 再生の時
一組の布団で体を密着させていると
裕美子よりも薫は体温が高いのか
薄っぺらい布団なのにやけにポカポカしてくる。
「こうして、あんたと寝るのは久しぶりよね」
いや、通っていた風俗では
布団の上で絡み合ったが
寝た覚えはない。
そのように話すと
「わかってるわよ
一組の布団で肌を重ねたわねって話よ」
「そう言うことですか…
僕は、てっきり薫が呆けたのかと…」
「もう!人を年寄り扱いしてぇ!」
布団の中でおもいっきり薫に脇腹をつねられた。
「いてて…」
痛かったけれど、久々の人の心のぬくもりに触れて
武郎は思わずクスッと笑った。
「あっ!ようやく笑ってくれたねぇ
そうよ、笑うことは大切よ
なんたって地球にはたくさんの生き物がいるけど
笑えるのは人間だけなんだからね」
薫と再会して固く閉ざされた武郎の心が
少しずつ解れてゆく。
「ねえ、あんた…
こんなおばちゃんだけど…
シテみない?」
「えっ?」
「あんたと再会したら
出会った頃に戻った気がしてね…
女が疼くのよ…」
そう言われたが
おそらく勃起しないですよと
その気がないことを話した。
「いいのよ、勃起なんかしなくても…
私、もう10年ほどしてないのよ…
男の体を味あわせてくれるだけでいいんだからさ」
有無を言わせずに
薫は布団の中に潜り込んだ。