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調教物語~ある男の性癖~
第32章 最終章

風呂から上がって
薫と別の部屋に敷かれている愛弓の布団に潜り込んだ。

布団の中で深呼吸をすると
微かに愛弓の香りがした。

さっき、湯の中で自慰をしたと言うのに
その匂いを嗅いで再び勃起した。

『武郎、お前は節操のない男だな』

自嘲して静かに目を閉じた。

眠ろう。
眠ってしまえばスケベな考えをせずにすむ
そう思っていると
スッと襖が静かに開いた。

部屋に入ってくる人の気配がする。

その気配の主は
静かに武郎の布団の中に潜り込んできた。

薫、今夜はダメだよと
思わず口から漏れそうになった。
言葉を飲み込ませたのは背後から抱きついて
武郎の胸に回された華奢な腕のせいだった。

「愛弓?」

武郎は背後を振り返った。

「静かに…母が起きてしまうから…」

そう言って声を出せないように
愛弓が武郎にキスをした。

「ダメだよ…
薫さんが隣の部屋で寝ているんだから」

そのように拒もうとしたが
一瞬早く愛弓の手が武郎の股間に伸びた。

「もう、二度と会えないのかと怖かった…」

白魚のような細い指が
しなやかにペニスを握ってくる。

「ダメだよ…ダメだよ…」

必死に拒もうとしているのに
意に反して股間のシンボルは
愛弓を抱いてしまえとばかりに
カチカチになっていった。



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