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サトシのHなエッセイ
第30章 なぁ、ええやろ?②
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30分前のこと。

「どないしたんや・・・?」
ヤツの前でモジモジとたたずむ私にむかって、わざととぼけた口調で聞く。

「あ、あの・・・・」
耳元まで真っ赤にして私は口ごもってしまう。

「なんやぁ今日は、かいらしい(可愛い)なぁ。
 いつものキッツイあんたらしないなぁ・・・」

「そ、それは・・・」

くそっ・・・。
私は心の中で悪態をついた。

ヤツの知っていて焦らす口調が心底、腹が立っていた。
同時に身体が熱く反応することも・・・・。

「ま、また・・・お、お願い・・・・」
やっと口からこぼれた言葉は消え入りそうに弱々しいものだった。

「この間は嫌やって言うとったやないかぁ?」
大きな声がズキンと胸に響いた。

「黙っとっても分からへんでぇ・・・
 ちゃんと、お願いせんかいなぁ・・・」

悔しいが、いたぶる口調が徐々に快感に変わってくる。

「し、して・・・」
「ああ?聞こえへんでぇ・・・」

(ああ・・・も、もう・・・だめ・・・
 我慢できない・・・)

ムズムズが止まらない。
とうとう、私は大きな声で叫んでしまった。

「してほしいのっ・・・・お願いっ・・・・」
泣きそうな表情と迫力に押されたのか、ヤツは満足そうな笑みを浮かべ頷いた。

興奮の後と安ど感で、私は力が抜けて倒れそうになっている。
ヤツは床に座り込むと、あぐらをかいた自分の膝を叩いていった。

「ほら、ワイの膝の上にくるんや・・・
 自分からやでぇ・・・」

「そ、そんなぁ・・・・」

私は恥ずかしさで顔が真っ赤になっていることだろう。
涙目でヤツに訴えるのだが、容赦のない言葉が返ってくる。

「ほな、やめるんやなぁ・・・
 それとも、押し倒してほしいんかぁ?」

意地悪そうな表情が私のマゾ心に火をつける。

私は敗北を認めてしまう。
ヨロヨロとヤツのそばに近づいていくのだった。


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