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私んちは淫乱家族ー続編<夏の終わりに>
第7章 ★悪だくみ★

お兄ちゃんは思いついたように、スマホを取り出してつぶやきました。
「そうだ、花園先生にラインしてみようかな?」
「お前、先生とライン交換してるのか?」
「してるけど……いつもスルーされちゃうんだよな」
「お前、無視されてるのか? とにかく、病室だけでも聞き出せよ」
「うん、分かった」
勇介くんに促されて、お兄ちゃんはラインを開きます。
だけど、どんな言葉を選んで打ち込めばよいのか分かりません。
先生は胃潰瘍で入院中ですから、 “お元気ですか?” ではおかしいし、“こんにちは” では間が抜けている。
いくら思考を巡らしたところで気の利いた言葉なんて浮かんでこないので、いつもの投げやりな調子で打ち込みました。
ピッピピッピ
「オッス!」
「…………」
先生は既読で、スルーです。
お兄ちゃんはさらに打ち込みます。
「健二だよ!」
「…………」
こりずに打ち込みます。
「先生、元気?」
「バカ! 病気で入院してるのに、元気なわけないでしょう」
先生から返信が来たぞ!!

